6月のテストシリーズはフランス代表に3戦全勝したスプリングボックス(南アフリカ代表)だが、南半球のライバルたちとの戦いはいかに。8月19日に開幕するザ・ラグビーチャンピオンシップでは、8年ぶりの王座奪還を目指す。世界の頂点に君臨し続けるニ…

 6月のテストシリーズはフランス代表に3戦全勝したスプリングボックス(南アフリカ代表)だが、南半球のライバルたちとの戦いはいかに。8月19日に開幕するザ・ラグビーチャンピオンシップでは、8年ぶりの王座奪還を目指す。世界の頂点に君臨し続けるニュージーランド代表の壁は厚いが、最低でも、2勝4敗に終わった昨年の成績は上回りたい。スーパーラグビーの決勝を戦ったライオンズの選手も含めて34人(FW 19、BK 15)がスコッドに選ばれ、8日にポートエリザベスで合同キャンプを開始した。

 今年、主将に就任したばかりのNO8ワーレン・ホワイトリーは、6月のテストマッチで股の付け根部分を痛め、回復まであと6週間以上はかかると見られており、スコッド入りはしなかった。
 主将代理の候補には、LOエベン・エツベスらの名前が挙がっている。

 2年後のワールドカップを見据えて若手の台頭が期待されており、アリスター・クッツェー ヘッドコーチは今回、スーパーラグビーや南アA代表の試合などで輝きを放った3人を初招集した。
 今年のU20南ア代表で司令塔を務めシャークスの10番も背負ったカーウィン・ボッシュ、先にテストキャップを獲得したFLジャン=ルック・デュプレアを追いかけ双子そろってスプリングボックス入りとなったNO8ダン・デュプレア、そして前十字靭帯損傷から復活した22歳のFBウォリック・ヘラントにチャンスが与えられた。
 19歳でラグビーを始め27歳で才能を開花させようとしているPRリゾ・ゴボカは、6月にもスコッド入りしていたがまだテストマッチは経験しておらず、3人のニューフェイスとともに初キャップ獲得を目指す。

 怪我からの復活を目指す選手もいる。2015年のワールドカップでグリーン&ゴールドの10番をつけたハンドレ・ポラードは、度重なった負傷に苦しみ、今年のスーパーラグビーでは足首を痛めてベストパフォーマンスは披露できなかったが、リハビリは順調で、指揮官は23歳になったSOを招集した。
 90キャップを持つPRテンダイ・ムタワリラは、痛めていた首は回復へ進んでおり、豊かな経験を必要とされている。

 ヨーロッパを拠点にする選手で選ばれたのは、ウスター・ウォリアーズ(イングランド)のSHフランソワ・ホーハートだけ。6月、5年ぶりに代表復帰したユーティリティBKのフランソワ・ステイン(モンペリエ)はフランスの新シーズンがいまの最大の関心事ということで、セレクションに考慮されなかった。
 ジャパンラグビートップリーグの近鉄ライナーズに新加入したライオンズのスター、FB/WTBルアン・コンブリンクも、新チームでの活動にフォーカスしたいという思いがあったか、10月7日まで続く南半球4か国対抗戦のメンバーには入らなかった。

【HO】
マルコム・マークス(ライオンズ)、ボンギ・ンボナンビ(ストーマーズ)、チリボーイ・ラレペレ(シャークス)

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スティーヴン・キッツォフ(ストーマーズ)、フランス・マルハーバ(ストーマーズ)、テンダイ・ムタワリラ(シャークス)、コーニー・ウーストハイゼン(シャークス)、トレヴァー・ニャカネ(ブルズ)、リゾ・ゴボカ(ブルズ)

【LO】
フランコ・モスタート(ライオンズ/リコー)、エベン・エツベス(ストーマーズ)、ピーター=ステフ・デュトイ(ストーマーズ)、ルード・デヤハー(ブルズ)

【FL】
シヤ・コリシ(ストーマーズ)

【FL/NO8】
ヤコ・クリエル(ライオンズ/クボタ)、ジャン=ルック・デュプレア(シャークス)、オウパ・モホジェ(チーターズ)、ウザイア・カシーム(チーターズ)

【NO8】
ダン・デュプレア(シャークス)

【SH】
フランソワ・ホーハート(ウスター ENG)、ロス・クロニエ(ライオンズ)、ルディー・ペイジ(ブルズ)

【SO】
エルトン・ヤンチース(ライオンズ/NTTコミュニケーションズ)、カーウィン・ボッシュ(シャークス)、ハンドレ・ポラード(ブルズ)

【CTB】
ダミアン・デアリエンディ(ストーマーズ)、ヤン・サーフォンテイン(ブルズ)、ジェシー・クリエル(ブルズ)、フランソワ・フェンター(チーターズ)

【WTB】
コートナル・スコーサン(ライオンズ)、レイモンド・ルール(チーターズ)

【FB】
アンドリース・クッツェー(ライオンズ)、ウォリック・ヘラント(ブルズ)

【Utility BK】
ディリン・レイズ(ストーマーズ)