1月26日、パリ2024オリンピック世界最終予選(OQT)を控えるバスケットボール女子日本代表の強化合宿が公開され、海外組を…

 1月26日、パリ2024オリンピック世界最終予選(OQT)を控えるバスケットボール女子日本代表の強化合宿が公開され、海外組を除く合宿参加メンバーが18人から14人に絞られた。

 今回の合宿参加メンバーで最年長36歳の吉田亜沙美や、髙田真希、林咲希ら経験豊富な選手たちが残った一方で、高校生で唯一参加していた絈野夏海(岐阜女子高校)、薮未奈海(デンソーアイリス)、朝比奈あずさ(筑波大学)、木村亜美(デンソー)といった若手4選手が不在。恩塚亨ヘッドコーチは「1月23日の時点で4名の選手を選考しました」と、これらの選手が代表選考の構想から外れたことを明言した。

 また、オーストラリアでプレーするオコエ桃仁花(UC Capitals)は先日、自身のSNSを通じてチームへの合流が遅れる影響で代表から落選した旨を発信していたが、「SNSの発信の前後からコミュニケーションをとっていて、その発信があってから再度JBA(日本バスケットボール協会)として確認をして、『選考に残っている』という認識で一致しています。まだ選考(候補)の選手です」と指揮官。スペインでプレーする馬瓜ステファニーも含め、海外組の2選手はOQT直前に合流する可能性がある“代表候補”であることを強調した。

 この日は、星杏璃(ENEOSサンフラワーズ)と東藤なな子(トヨタ紡織サンシャインラビッツ)が「コンディション不良で不参加」とアナウンスされ、足首のケガから復帰を目指す町田瑠唯(富士通レッドウェーブ)も別メニュー調整。フルメニューに参加したのは11人だった。ウォーミングアップから和やかな雰囲気ではあったものの、3対3のトレーニングでは激しいコンタクトもある強度が高い練習を展開。OQTで対戦する強豪国を想定し、体格差がある男子選手を迎えた練習も行われた。

 “走りきるシューター軍団”をチームコンセプトに掲げている恩塚HCは、「チームとして苦しいときも戦い抜くというケミストリーはしっかりできてきた。練習や試合のなかで困難な状況になったとしても、自分たちでハドルを組んで良い空気を作っていくことができるようになった」と選手間の連係も向上してきているとの見解を示し、「自分たちの強みを発揮するために、一旦はオフェンス、ディフェンスのスクリプトをしっかり入れることができたと思う。これからは、よりカオスな状況を作ったなかで、(合宿で)やってきたことが表現できるようにやっていこうと思います」と、実戦も交えながら精度を上げていく方針を示した。

 FIBAランキング9位の日本代表は、2月8日からハンガリーで開催されるOQTに参戦。スペイン代表(同4位)、ハンガリー代表(同15位)、カナダ代表(同5位)と総当りの3連戦に臨み、上位3チームに与えられるパリ五輪出場権獲得を目指す。チーム作りは大詰めに入りつつあるが、「2月6日のテクニカルミーティングまで、最善の選択をできるようにということで考えています」と恩塚HC。約2週間後に迫った負けられない戦いへ向けて、目一杯時間を使ってチーム力を高める決意を示した。

■ OQT女子日本代表候補メンバー

吉田亜沙美(アイシンウィングス)

髙田真希(デンソーアイリス)

町田瑠唯(富士通レッドウェーブ)

本橋菜子(東京羽田ヴィッキーズ)

林咲希(富士通レッドウェーブ)

馬瓜エブリン(デンソーアイリス)

宮崎早織(ENEOSサンフラワーズ)

川井麻衣(トヨタ自動車アンテロープス)

赤穂ひまわり(デンソーアイリス)

山本麻衣(トヨタ自動車アンテロープス)

星杏璃(ENEOSサンフラワーズ)

東藤なな子(トヨタ紡織サンシャインラビッツ)

野口さくら(アイシンウィングス)

平下愛佳(トヨタ自動車アンテロープス)

オコエ桃仁花(UC Capitals)※

馬瓜ステファニー(MOVISTAR ESTUDIANTES)※

※シーズン中のため合宿未合流