<大相撲一月場所>◇十日目◇23日◇東京・両国国技館 自分より身長13センチ、体重で約77キロも重い相手に追い詰められても、脱出ルートが見つかった。三段目七十五枚目・松蘭(放駒)と三段目七十六枚目・朝大洞(高砂)の一番は、巨漢・朝大洞の脇を…
<大相撲一月場所>◇十日目◇23日◇東京・両国国技館
自分より身長13センチ、体重で約77キロも重い相手に追い詰められても、脱出ルートが見つかった。三段目七十五枚目・松蘭(放駒)と三段目七十六枚目・朝大洞(高砂)の一番は、巨漢・朝大洞の脇を小兵・松蘭がスルリと抜ける離れ業で逆転勝利。館内からも歓声を受けた。
20歳の松蘭は身長176センチ、体重104.7キロとスリムな小兵。対する朝大洞は身長189センチ、体重182.2キロと幕内力士と比べても遜色ないような巨漢だ。体格だけ見れば圧倒的に朝大洞が有利だが、土俵上で何が起こるかわからないのが大相撲という世界だ。
素早い立ち合いから浅く両下手を引いて食いついた松蘭だが、朝大洞は巨体を活かして強引な寄り。圧力で押し切ろうとどんどんと前に出た。俵に足がかかった松蘭からすれば、これだけ大きな相手を正面で受け止めては、どうにもならない。もはや絶体絶命かと、館内にも決着ムードが漂っていた。
するとここで松蘭は、朝大洞の左脇に回避ルートを発見。右肩を左脇に当てるようにしてこじ開けると、そのままスルリと横にかわすことに成功した。目標物を失って前のめりになった朝大洞に対して、松蘭はとどめのすくい投げで逆転勝利。まだ客もまばらな館内だったが、各所から歓声が起こっていた。
(ABEMA/大相撲チャンネルより)