昨季はパドレスに所属したオドーア。彼の抱える問題点とは?(C)Getty Images 来る新シーズンに向け、タイトル奪…

昨季はパドレスに所属したオドーア。彼の抱える問題点とは?(C)Getty Images

 来る新シーズンに向け、タイトル奪取を目指す巨人は、大物助っ人獲得に成功した。現地時間1月20日、米移籍専門サイト『MLB Trade Rumors』は、メジャー通算178発のルーグネッド・オドーアと契約したと報じた。

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 阿部慎之助新監督の下で、常勝軍団化を図る巨人。今オフは生え抜き大砲の岡本和真を中心とした打線作りを進める一方で、中田翔やブリンソンといった一発が魅力の打者が退団。長打力のある野手は補強ポイントの一つだっただけに、MLBでシーズン30本塁打を3度も達成したオドーアはまさに待望の助っ人補強と言える。

 もっとも、近年は自慢の打撃成績が低迷。パドレスに所属した昨シーズンも59試合に出場し、打率.203、4本塁打、OPS.654とパワーも鳴りを潜め、7月にDFA(事実上の戦力外)となっていた。

 ゆえに現地メディアもオドーアの“欠点”を指摘する。『MLB Trade Rumors』は、「彼はレンジャーズで長い間、セカンドのレギュラーを務めてきたことで知られている。しかし長所はパワーだけ」と断言。「打席では不安定だった。四球の数は少なく、大量の三振を記録し、wRC+の平均(100以上)を2016年以降上回っていない。オドーアの通算wRC+も85だ」と論じた。

 wRC+とは、リーグ平均的打者を100とした場合の一打席あたり得点貢献度をあらわした指標だ。つまりオドーアは、通算でも平均を下回る貢献しかできていないというデータが出ているわけである。同サイトは「2017年にレンジャーズと6年総額4950万ドル(約55億3400万円)の契約を結んでいたことを考えると、生産性の不足は際立っていた」と記している。

 今オフも「オファーはマイナー契約に限られていた」(『MLB Trade Rumors』より)というオドーア。そうした状況下で舞い込んだ巨人からの契約は、29歳の助っ人にとってやる気を起こさせるものになったのかもしれない。

 29歳とまだ老け込む年齢ではない。捲土重来を期する阿部新体制にとっても、軸となるであろうオドーアの活躍は、チームの成否のカギとなりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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