船橋競馬場で17日、ブルーバードカップ(3歳・JpnIII・ダ1800m)が行われ、アンモシエラ(牝3、栗東・松永幹夫厩舎)が初タイトルを獲得。同馬が牝馬ということで、今後の選択肢は広がった。そこで改めて、今年度における各路線の3歳馬出…

 船橋競馬場で17日、ブルーバードカップ(3歳・JpnIII・ダ1800m)が行われ、アンモシエラ(牝3、栗東・松永幹夫厩舎)が初タイトルを獲得。同馬が牝馬ということで、今後の選択肢は広がった。そこで改めて、今年度における各路線の3歳馬出走条件を見ていきたい。

 今年は「ダート三冠」が創設されたことにより、JRA所属の3歳馬が出走できるレースが大幅に増加。ブルーバードCは一冠目・羽田盃(4月24日=大井、3歳牡牝・JpnI・ダ1800m)の前哨戦にあたる一戦で、今年からダートグレード競走に格上げされた。ただし、羽田盃への優先出走権が与えられるのは、1着となった“地方所属馬”のみ。アンモシエラはJRA所属馬のため、収得賞金の加算にとどまる。

 羽田盃におけるJRA所属馬の出走枠は4頭で、雲取賞(2月14日=大井、3歳・JpnIII・ダ1800m)と、京浜盃(3月20日=大井、3歳・JpnII・ダ1700m)にて、5着以内に入ったそれぞれ上位2頭ずつに優先出走権が与えられる。そのため、確実に羽田盃へと出走するためには、先の2競走で上位入着が必須。収得賞金をいくら積んでいても、優先出走権を持っている馬で、出走枠が埋まってしまう可能性があるからだ。

 昨年末、ホープフルSに出走していることから、アンモシエラが再び芝路線を目指すことになるとどうなるのか。25年から3歳春季GI(桜花賞・皐月賞・NHKマイルC・オークス・日本ダービー)の出走馬決定方法が変更予定。ダートでの収得賞金は加算しないというルールが適用となるが、今年は現行のままでブルーバードCで得た賞金も有効となる。現在の収得賞金は1900万円。昨年の日本ダービーにおける出走ボーダーラインは1600万円だったので、芝路線ならレース選びには困らなそうだ。

 また、南関東牝馬クラシック3競走への参戦も考えられるが、JRA所属馬に門戸が開かれているのは関東オークス(6月12日=川崎、3歳牝・JpnII・ダ2100m)のみ。だが、今年から牝馬ダート路線も整備されており、秋には3歳限定戦に衣替えしたマリーンC(9月26日=船橋、3歳牝・JpnIII・ダ1800m)が開催。同レースを勝てば、JBCレディスC(11月4日=佐賀、3歳上牝・JpnI・ダ1860m)への優先出走権が与えられ、女王戴冠への道も開けてくる。

 今後のローテは現時点で不明だが、新たな競走体系、さまざまな選択肢がある中で、どういった路線を歩んでいくのか。早くも初タイトルをつかんだ、素質馬アンモシエラの今後に注目したい。