1月14日の初戦・ベトナム戦から幕を開けるアジアカップ2023(カタール)。日本はベトナム、イラク、インドネシアと同組…
1月14日の初戦・ベトナム戦から幕を開けるアジアカップ2023(カタール)。日本はベトナム、イラク、インドネシアと同組で、まずは確実にグループリーグ1位突破を果たしたいところ。そのうえで、決勝トーナメントで4試合に勝てば、2011年カタール大会以来の5度目のアジア王者の座が現実になるのだ。
5-0で圧勝した元日のタイ戦(東京・国立)の直後に日本代表メンバー26人が発表され、今冬の欧州内移籍が噂される田中碧(デュッセルドルフ)、鎌田大地(ラツィオ)、古橋亨梧(セルティック)が選外になった以外は順当な人選となった印象だ。
13年前の同大会決勝・オーストラリア戦で値千金の決勝弾を叩き出した李忠成は「今の日本代表は間違いなく史上最強。一番いいコンディションでのぞむと思います」と大きな期待を口にした。
「僕らが戦った2011年のメンバーを見ると、欧州トップレベルの経験値があったのは、佑都(長友=FC東京)や圭佑(本田)、真司(香川=C大阪)、ウッチー(内田篤人=JFAロールモデルコーチ)くらいで、ほとんどが国内組でしたよね。
でも今はプレミアリーグのトップ・オブ・トップの選手である三笘(薫=ブライトン)や冨安(健洋=アーセナル)筆頭に国際経験値の高い選手が揃っている。久保(建英=レアル・ソシエダ)もレアル・マドリードやバルセロナと余裕で戦ってますからね。
どんな選手も初めての環境に行くと、相手をリスペクトしすぎたり、3割増で見てしまったりしがちですけど、彼らは本物の世界トップの物差しを持っているんです。
僕なんかもサウサンプトン時代にチェルシーと対戦しましたけど、(フランク・)ランパードがどういうトラップをしているか、どんな声掛けをしているか、アシュリー・コールがどのくらい足が速いのか、足さばきがどうなのかというのは実際に同じピッチでプレーして見ないと分かんない。明確な物差しができることが大きいんです。
彼らはそれを持っているから、成長の度合いも速い。そこは日本代表にとってもすごく大きい要素。他の選手も彼らが指標になるわけですからね」と李は冷静に分析する。
■「勝負は水モノ」
それだけのタレント軍団で挑む日本代表だけに「アジアカップ制覇は当たり前」という見方をされがちだが、必ずしもその通りに行かないのがサッカーの難しさ。2011年カタール大会もあと一歩で負けそうだった試合がいくつもあった。
「勝負は水モノなんで、必ず優勝できるかどうか分からない。断言できないんです」と李も改めて強調する。
「アジア勢が相手になると、日本相手にやぐらを組んでくる。それが本当に厄介なんです。タイ戦の前半も攻めあぐねる時間帯がありましたけど、アジアカップはワールドカップと全く違った戦いになる。それをどう打開するかが最大のポイントですね。今の代表ならそれができるはずだし、優勝してほしい。みんなで応援したいと思います」
13年前の優勝請負人の言葉は重いのだ。
(取材・文/元川悦子)