8月5日に行われた世界陸上ロンドン大会男子100メートルで、米国のジャスティン・ガトリンが2005年のヘルシンキ大会以来12年ぶりの金メダルを獲得した。35歳で王座返り咲きを果たしたガトリンだがレース後に待っていたのはブーイングだった。

ウサイン・ボルト、クリスチャン・コールマンをわずかに抑えトップでゴールしたガトリン。その結果が場内に掲示されると観客はガトリンにブーイングを浴びせ、ボルトコールで現役最後の100メートルを走り終えた元王者を称えた。

過去にガトリンは2001年と2006年の2回、ドーピング違反を犯している。昨今の薬物スキャンダルに辟易している陸上ファンは、クリーンな状態で王座を守り続けたボルトを英雄として尊敬する一方で、ガトリンら処分歴のある選手には拒絶反応を示す。

レース後にひざまずきボルトへ敬意を表したガトリン。長年のライバルとハグして互いの健闘を称え合った。このときガトリンはボルトに声をかけられたと言う。

「第8レーンにいた僕のことは見えなかったと言われた。僕のほうからは第4レーンの彼が見えたと言ったよ。レース後には『おめでとう』と言ってくれた。勝利にふさわしかったということと、観客からのブーイングは不当だとも言ってくれた。冷静さを保っていた僕のことを誇りに思ってくれた。彼は僕をリスペクトしていて、僕も彼を最大限にリスペクトしている」

ジャスティン・ガトリン(一番左)(2017年8月5日)(c) Getty Images

ジャスティン・ガトリン(一番左)(2017年8月5日)(c) Getty Images