青森産馬として4年ぶりのJRA重賞制覇を目指し、ハヤテノフクノスケ(牡3、栗東・中村直也厩舎)が京成杯(3歳・GIII・芝2000m)に参戦する。  ハヤテノフクノスケは父ウインバリアシオン、母サクラインスパイア、母の父シンボリクリスエ…

 青森産馬として4年ぶりのJRA重賞制覇を目指し、ハヤテノフクノスケ(牡3、栗東・中村直也厩舎)が京成杯(3歳・GIII・芝2000m)に参戦する。

 ハヤテノフクノスケは父ウインバリアシオン、母サクラインスパイア、母の父シンボリクリスエスの血統。5代母は名繁殖牝馬のスワンズウッドグローヴなので、古くは88年日本ダービー覇者のサクラチヨノオーや同年の朝日杯3歳Sを制したサクラホクトオー、近年ではサクラトゥジュールやラッキードリームと同じ牝系の出身となる。ここまで2戦1勝。昨年11月の新馬(京都芝2000m)はミスタージーティーの末脚に屈して2着だったが、続く未勝利(京都芝2000m)を5馬身差で圧勝。あの勝ちっぷりを見れば、陣営が格上挑戦での重賞参戦を決めたのも納得だ。

 かつて青森は一大馬産地だった。47年マツミドリ、54年ゴールデンウエーブ、55年オートキツ、57年ヒカルメイジ、58年ダイゴホマレ、59年コマツヒカリ、62年フエアーウインと7頭の日本ダービー馬を輩出。しかし、01年の阪神JFを制したタムロチェリーを最後にJRAのGI勝ち馬は出ていない。近年の生産頭数は70頭前後で推移。JRA重賞制覇も20年ダイヤモンドSのミライヘノツバサが最後となっている。

 さぁ、ハヤテノフクノスケは故郷を盛り上げる走りができるか。願わくは好勝負を演じ、クラシックに弾みを付けてほしい。

【近年の主な青森産馬】カッコ内は生年
・マイネレーツェル(05年)…08年フィリーズレビュー、ローズS
・キョウエイギア(13年)…16年ジャパンダートダービー
・ミライヘノツバサ(13年)…20年ダイヤモンドS
・サルサディオーネ(14年)…20年マリーンC、クイーン賞、21年スパーキングレディーC、日本テレビ盃、22年さきたま杯
・ギシギシ(18年)…22年習志野きらっとスプリント、23年アフター5スター賞