2024年はセレッソ大阪にとってクラブ設立30周年の記念すべきシーズンだ。 レジェンドの森島寛晃社長も「2024はカッ…
2024年はセレッソ大阪にとってクラブ設立30周年の記念すべきシーズンだ。
レジェンドの森島寛晃社長も「2024はカップ戦タイトルはもちろん、リーグ戦優勝を目指します。競技としてのサッカーだけでなく、大阪の地でサッカーを通じて『育成型クラブとしての進化』『大阪のシンボルになる』という2つの点から社会貢献していきたい」と強調。J1・9位、YBCルヴァンカップ・グループ敗退、天皇杯ベスト16という悔しい結果に終わった2023年からジャンプアップすることが強く求められるのだ。
そのためにも、戦力補強は不可欠だ。ここまで退団選手のニュースばかりが表に出ている。2017年から合計6シーズン過ごしたマテイ・ヨニッチが去り、日本代表歴のある山中亮輔の名古屋グランパスへ移籍。今季途中にFC東京へレンタル移籍していた原川力も完全移籍と、実績ある面々がチームを離れることになった。
それに対し、加入は今のところ桃山学院大学の奥田勇斗、コンサドーレ札幌の田中駿汰とベガルタ仙台からのレンタルバックの山田寛人の3人が正式発表されている。特に実績十分で最終ラインもボランチもこなせる田中駿汰は大きなプラスをもたらすだろう。
■香川真司と清武弘嗣はシーズン頭から共演か
点の取れるアタッカーが複数必要なチーム状態を考えると、山田のブレイクもマスト。昨季仙台では2ゴールにとどまったものの、2022年のセレッソでは4ゴールをゲット。決勝に進んだルヴァンカップでも活躍している。ポテンシャルは大いにある選手だけに、そろそろ2ケタ得点を取るくらいの迫力を出さなければいけない時期に来ている。
現在のエースであるレオ・セアラのゴール数上積みはもちろんのこと、今夏加入の渡邉りょう、若手の成長株・北野颯太のブレイクなどは必須。得点源を数多く作ることが、今季のセレッソの最重要ポイントになるはずだ。
こうした中、朗報があるとすれば、香川真司と清武弘嗣の元日本代表コンビの共演がシーズン頭から実現することだろう。今季は香川が13年ぶりに戻ってきたものの、清武が長期離脱を強いられていたため、2人がともにプレーしたのはシーズンラスト2戦だけだった。それでも、奥埜博亮がアンカーに入り、香川と清武がインサイドハーフに並ぶという形で攻めのバリエーションが生まれそうな予感もあった。
香川も今季は奥埜や喜田陽らとコンビを組んで引いた位置でプレーすることが多かったが、清武と一緒にプレーすることでもっと前目に出ていけるはず。「今の自分のベストポジションはボランチ」と本人は下がり目の位置でボールをさばいたり、攻撃の組み立てに関与することに充実感を覚えている様子だが、陣容が大きく変わらないなら、彼がゴールにより絡んでいかないと得点力向上は見込めない。
2024年3月に35歳の誕生日を迎える香川にしてみれば、走行距離も増え、フィジカル的な負担も大きくなるだろうが、もっと前線で脅威になる背番号8の姿をぜひとも見せてほしいものである。
■毎熊晟矢に求められるアクション
今やチーム唯一の日本代表選手となった毎熊晟矢にも、2024年は統率力とリーダーシップを高めてもらいたい。桃山学院大学からJ2のV・ファーレン長崎でプロキャリアを始め、2022年にセレッソへ移籍してきた彼にしてみれば、香川や清武といった偉大な先輩たちがピッチに立っている中、自分が率先してアクションを起こしにくいという感情がどこかにあるかもしれない。実際、「僕が代表になれたのは真司さんのおかげ」ともコメントしているだけに、つねにリスペクトが先に立つのだろう。
とはいえ、彼ら20代半ばの面々が「自分たちが絶対的主軸なんだ」という自覚を示してこそ、セレッソは本当に意味で若返らない。今季は進藤亮佑、鳥海晃司、舩木翔、田中駿汰、山田、喜田といった20代の選手が成長の跡を示したが、そういう人材がもっともっと出てこないとフレッシュな集団になれない。特にリーグ9試合出場にとどまったパリ五輪世代の西尾隆矢、U-20日本代表の10番を背負った北野らパリ五輪世代以下の若手には奮起を求めたいものである。
香川と清武がトップパフォーマンスを見せられるうちに、セレッソとしては何としても悲願のJ1制覇を達成したいところ。森島社長も小菊監督もそう考えているに違いない。2024年はまさに勝負のシーズンになりそうだ。