【TOYO TIRES CUP 2024】日本代表 5-0 タイ代表(1月1日/国立競技場) ストライカーの嗅覚で決めたようなゴールだった。これでA代表デビューから5試合で5ゴール。中村敬斗の得点への感覚は、2024年も鋭く研ぎ澄まされてい…
【TOYO TIRES CUP 2024】日本代表 5-0 タイ代表(1月1日/国立競技場)
ストライカーの嗅覚で決めたようなゴールだった。これでA代表デビューから5試合で5ゴール。中村敬斗の得点への感覚は、2024年も鋭く研ぎ澄まされている。
中村がA代表デビューを飾ったのは、3月のウルグアイ戦。デビューから2試合目のエルサルバドル戦で初ゴールを決めて以降は脅威のペースでゴール数を伸ばし、いまや第2次森保ジャパンで最多得点数を誇る。
タイ代表戦でのゴールは、72分に生まれた。中村、佐野海舟、そして南野拓実と繋がってゴール前でチャンスに。シュートは相手GKに弾かれたが、そこで詰めていたのか中村だった。
「もしかしたらこぼれるかもと思い、一応走っていたら僕のところでこぼれてきた」と自身のゴールについて振り返る。
シュートシーンだけを切り取ると、ただ詰めただけの簡単なゴールにも見えるが、重要なのは「そこにいる」こと。佐野にパスを出したあと、そして南野がシュートを放った後も、足を止めることなくゴール前に侵入したことが功を奏した。「ゴール前やペナルティーエリア内は自分の得意な場所」と言う中村のストライカーとしての嗅覚が発揮された瞬間だった。
「毎回の活動で、自分は生き残りを懸けて常にやっている」
そう地に足をつけたコメントを残す中村は、試合後に発表されたアジアカップのメンバー入りも果たした。左サイドの最大のライバル・三笘薫も招集されたが、12月下旬の試合で足首を負傷。コンディションが万全ではないことを考えると、中村にかかる期待は大きくなる。
このタイ代表戦でも発揮したストライカーとしての感覚をアジアの舞台でも存分に出し、自他共に認める日本代表の主力になれるか。2024年は中村が次のステップへ進むための重要な1年になる。
取材・文:舞野隼大
(ABEMA/サッカー日本代表)