GIを3勝し、2022年度JRA賞最優秀4歳以上牡馬を受賞するなど輝かしい成績を残したタイトルホルダー(牡5、美浦・栗田徹厩舎)の引退式が24日、中山競馬場で行われた。  タイトルホルダーは父ドゥラメンテ、母メーヴェ、その父Motiva…

 GIを3勝し、2022年度JRA賞最優秀4歳以上牡馬を受賞するなど輝かしい成績を残したタイトルホルダー(牡5、美浦・栗田徹厩舎)の引退式が24日、中山競馬場で行われた。

 タイトルホルダーは父ドゥラメンテ、母メーヴェ、その父Motivatorという血統。二冠馬ドゥラメンテの初年度産駒で、20年10月に中山競馬場でデビュー。翌21年秋の菊花賞を5馬身差で圧勝してGI初制覇を飾った。

 古馬となった22年は天皇賞(春)を7馬身差で圧勝。続く宝塚記念も2分09秒7のコースレコードで制してGI・3勝目を挙げ、同秋には凱旋門賞に挑戦した(11着)。

 23年は初戦となった日経賞を8馬身差で圧勝するも、連覇を狙った天皇賞(春)では右前肢跛行を発症したため競走中止。その後は秋のオールカマーで復帰し、24日の有馬記念(3着)がラストランとなった。今後は北海道日高郡新ひだか町のレックススタッドにて種牡馬となる。引退式での関係者のコメントは以下の通り。

■馬主 山田弘氏のコメント
「当歳のセレクトセールで購入した時はGIを3勝する馬になるとは考えてもいませんでした。ラストラン有馬記念の後で引退式まで行えるとは、チームタイトルホルダーの皆様方やJRAにも、感謝の思いで一杯です。無事ラストランを終え、ドゥラメンテの後継種牡馬とし祖父、父を凌ぐ良駒を送り出して欲しいと願ってます」

■栗田徹調教師のコメント
「今日こうして、引退式を無事に行うことができてオーナーをはじめ、これまでタイトルホルダーを支えてくださった関係者、またファンの皆様ありがとうございました。タイトルホルダーと過ごした日々は多くの経験をさせてくれ、そして多くの景色を見て来ました。

 どんな景色であっても勇気を持って次の一歩に進むということを、彼の走る姿からも教えられました。本当にありがとうございます。彼は次のステージに向かいますが、タイトルホルダーの子供でまた見ることができなかった景色を見たいと思いますので、ファンの皆様また彼の背中を押して応援していただければ嬉しく思います」

■横山和生騎手のコメント
「(今日のレースを)勝ちたかったというのが本音です。勝てなかったですけど、すごいカッコよかったと思います。タイトルホルダーの走り、存分にみなさんに見せてあげられたかなと思います。寂しいですけど、騎乗できてすごく幸せでした。諦めない気持ち、交わされそうになっても、そこからもう一踏ん張りできることが、素晴らしいところだと思います」

■横山武史騎手のコメント
「セントライト記念で、直線でどん詰まってしまって競馬にならなかったので、もう菊花賞は思い切っていこうということだけは心がけていました。正直、公式会見でも話していたのですが、3,000メートルは走り切れないんじゃないか、長いんじゃないかと思っていたのですが、実際は、馬に失礼だったようで、こちらが思っていた以上に体力もありましたし、何より、本当に強かったですね。恐れ入りました」

■三浦貴光調教助手のコメント
「私がタイトルホルダーのレースで印象に残っているレースは皐月賞と菊花賞です。どちらのレースもトライアルを使いレ一ス前の状態はグンと良くなった感触は、今もはっきり覚えています。この馬の長所は、柔らかい筋肉と心肺機能だと思うので子供にも受けついでほしいと思っています。『長い間、お疲れ様でした』と言って送り出したいと思っています。ありがとうございました」

■岩田怜厩務員のコメント
「タイトルとの日々は嬉しい事、辛い事、悔しい事色々ありました。厩務員としてタイトルを出来るだけ良い状態でレースに出走できるように日々、共に向き合って来ました。やはりこれだけの馬ですのでプレッシャーを感じることもありましたが、栗田厩舎の仲間達や家族がサポートしてくれて無事にここまでこれました。とても感謝しています。

 タイトルは僕の厩務員としての夢だったGI勝利を叶えてくれました。そしてまた新たな夢をくれました。それはタイトルの子供とまた大舞台に立ちたいということです。タイトルに関わってくれた全ての人々に感謝しています。そして夢を叶えてくれたタイトルに『ありがとう』と言いたいです」

■生産者 岡田スタツド 岡田壮史氏のコメント
「この度はタイトルホルダー号の引退式に多くの方にお集まりいただきありがとうございます。引退レースを無事に走り、改めて山田オーナー、栗田師、タイトルホルダー号に携わった皆さまに感謝しております。本馬に私も携われて本当に幸せでした。第二の馬生に向かう本馬に、引き続き後押しいただければ幸いです」

(JRAのホームページより)