「ファンが望むのは完全決着だけだと思いますので、リングの上でベストを尽くすだけです」ボクシングのWBA世界ミドル級1位の村田諒太(帝拳)が8月3日、同級王者のアッサン・エンダム(フランス)と再戦することを発表した。村田とエンダムは5月20日…

「ファンが望むのは完全決着だけだと思いますので、リングの上でベストを尽くすだけです」

ボクシングのWBA世界ミドル級1位の村田諒太(帝拳)が8月3日、同級王者のアッサン・エンダム(フランス)と再戦することを発表した。村田とエンダムは5月20日に同級王座決定戦を行なっている。村田は4回にダウンを奪うなど見せ場を作ったが、最終的に手数の少なさが響き、12回を戦い抜いたが1-2(117-110、111-116、112-115)で判定負けを喫した。

しかし、この判定にはファンを中心に試合直後から疑問の声が挙がり、ツイッター上でWBAのヒルベルト・メンドサJr会長が判定について謝罪するほどの騒ぎになった。また、試合を見直した会長が採点を行い、村田を117-110の勝ちとして「DIRECT REMATCH」と異例の再戦指令を出していた。

再び世界王者への挑戦権を得た村田は、「色んな意味でこの前の試合で評価をいただきましたけど、唯一手元にないのはベルトなので、それを持って帰ります」と意気込みを見せる。記者会見に同席したエンダムも「日本で最高の試合を見せたい」と迎え撃つ。

5月の試合翌日、村田はエンダムに日本へ来てくれたことへの感謝の気持ちを伝えていた。リングの上で拳を交えた者同士だけの友情も生まれた。再戦はお互いの手の内もわかっているため、さらなる対策も必要になる。やりにくい部分もあるだろうが、村田にとってこれは通過点だ。

「もっと強い僕を見せて、そして彼を超えて、もっとその先を見据えたいと思います」

村田 vs エンダム。因縁の試合は、両国国技館で10月22日にゴングが鳴る。