12月24日(日)に中山競馬場で行われる有馬記念(3歳上・GI・芝2500m)。年の瀬を飾る大一番にジャスティンパレス(牡4、栗東・杉山晴紀厩舎)、タスティエーラ(牡3、美浦・堀宣行厩舎)らをはじめ超豪華メンバーが出走を予定している。 …

 12月24日(日)に中山競馬場で行われる有馬記念(3歳上・GI・芝2500m)。年の瀬を飾る大一番にジャスティンパレス(牡4、栗東・杉山晴紀厩舎)、タスティエーラ(牡3、美浦・堀宣行厩舎)らをはじめ超豪華メンバーが出走を予定している。

 有馬記念は注目度の高さから例年ジンクスや世相に絡めた予想で盛り上がるレースだが、今年スポーツ界で大きなトピックといえば阪神タイガースの優勝ではないだろうか。実に38年ぶりの日本シリーズ制覇を果たし、チームスローガンの「アレ(A.R.E)」が流行語大賞を獲得するなど、日本中の関心をさらった出来事だった。そんな阪神タイガースのリーグ優勝と有馬記念の関係性について考えてみたい。

 過去、阪神タイガースに名称変更されてからリーグ優勝を果たしたのは1962年、1964年、1985年、2003年、2005年の5回。この年の有馬記念勝ち馬は以下の通りである。

1962年 オンスロート
1964年 ヤマトキヨウダイ
1985年 シンボリルドルフ
2003年 シンボリクリスエス
2005年 ハーツクライ

 上記の馬を見てお気づきの通り、そうそうたる名馬が居並ぶ。オンスロートは南関東・大井でデビューして全日本2歳優駿や、東京大賞典の前身にあたる秋の鞍などを勝利して中央競馬に移籍。62年の天皇賞(春)を制したのち、秋には有馬記念を制した。ヤマトキヨウダイは64年の啓衆社賞(JRA賞の前身とされる)において、最優秀5歳以上牡馬を受賞。天皇賞(秋)、有馬記念と八大競走を連勝した。前回日本一に輝いた85年のシンボリルドルフは史上初無敗での牡馬三冠を達成し、有馬記念を連覇。父としてもトウカイテイオーやツルマルツヨシらを送り出した。

 同じくシンボリ牧場生産のシンボリクリスエスもGI・4勝の名馬でJRA賞年度代表馬を2度受賞。種牡馬入りしたのちエピファネイア、ルヴァンスレーヴらを輩出し、BMSとしても優秀な成績を残している。そしてハーツクライは05年有馬記念でディープインパクトを撃破。ジャスタウェイやスワーヴリチャード、ドウデュース、コンティニュアスなど世界中で現在も産駒が活躍を続けている。

 このように阪神タイガースのリーグ優勝年に有馬記念を制した馬からは、のちの名馬が多数おり、好メンバー揃いの今年もその期待は高まる。今年の勝ち馬のその後も、楽しみに見守っていきたい。