浦和レッズがミハイロ・ペトロヴィッチ監督(現・北海道コンサドーレ札幌)体制で複数タイトルを獲得した2015~2018年…
浦和レッズがミハイロ・ペトロヴィッチ監督(現・北海道コンサドーレ札幌)体制で複数タイトルを獲得した2015~2018年のメンバーを見ると、日本代表に名を連ねていた槙野智章(品川CC監督)や2016年リオデジャネイロ五輪に参戦した遠藤航(リバプール)、興梠慎三(浦和)など日本トップクラスのタレントが名を連ねていた。
年齢層も、30代後半の平川忠亮(浦和トップコーチ、阿部勇樹(浦和ユースコーチ)、那須大亮(ユーチューバー)から30歳前後の李や興梠、槙野ら、そして若手の遠藤航や関根貴大らまで幅広く、バランスが取れていた。
「僕が刺激を受けたのは、まず那須さんですね。那須さんがスゴイのは、航が鳴り物入りで移籍してきても、全く動じないこと。『自分はポジションを取らなきゃいけない』とチャレンジャーで挑み続けていました。プレーの質も航と同等で、非常に高かった。那須さんはその後、神戸にも行きましたけど、40歳近くまでバリバリやれるだけの選手だなと納得させられました。
1つ下の森脇良太(愛媛)もつねにポジティブ。「ミスしても落ち込まないし、多少の批判があってもつねに前向き。広島ユース出身ですから、基礎技術もメチャクチャ高くて、ここぞというところでそれを発揮していました。今季愛媛がJ3優勝・J2昇格を決めましたけど、森脇の存在が非常に大きかったのかなと僕は思っています。彼の声かけでチームが一体感を持てるし、前向きになれる。ああいう人間はホント貴重ですよ」と李忠成は特に2人の名前を出して、改めて最大級の賛辞を贈っていた。
■遠藤航について感じたこと
もちろん現日本代表キャプテン・遠藤航にも一目置いていた。2016年リオ五輪直前に湘南ベルマーレから赴いた彼は「ボランチで勝負したい」と熱望しながらも、浦和ではDFラインに入ることが多かったが、つねに冷静に物事を見極められる選手だった。李忠成はその能力に感心していたという。
「航はバランスを見る能力が高くて、どちらかというと達観しているタイプ。自分からガンガン発信するわけじゃなくて、周りを見ながら、自分が言うべき時に言う人間だと思います。
今の代表で『2026年北中米ワールドカップ優勝』という大目標を掲げたと聞きましたが、それも他の人が発信しなかったから、『今こそ自分が言うべきだ』と感じて、思い切って発言したんでしょう。
僕ら昭和世代はみんなが喧々諤々していましたけど、今の若手は航みたいに動じない。そこは非常に頼もしい部分。レッズにいた時もそうでした。リバプールまで上り詰めるというのも本当に大したもの。そういう選手と一緒にできたことをありがたく感じます」
こうした個性あふれる人々との出会いが李忠成を37歳までピッチに立たせる原動力になったのは間違いなさそうだ。
(取材・文/元川悦子)
(後編へ続く)