14位 Sエリック・ベリー(チーフス)2015年シーズンに癌治療から復帰するとトップクラスのSとして、タックル61回、2INT、10パス防御と実力をすぐに示し、カムバック賞を受賞した。2016年シーズンはさらに成績を伸ばし77タックル、4I…

14位 Sエリック・ベリー

(チーフス)

2015年シーズンに癌治療から復帰するとトップクラスのSとして、タックル61回、2INT、10パス防御と実力をすぐに示し、カムバック賞を受賞した。2016年シーズンはさらに成績を伸ばし77タックル、4INT、9パス防御を記録した。NFLのSの多くがFSとSSのどちらかに得意分野が寄っているが、ベリーはどちらも高いレベルでこなすことができる。SSとしてボックスに入ってランを止めたと思えば、FSのようにパスカバーに入り確実にカバーすることも、インターセプトを狙うこともできる。状況に合わせてなんでもこなせる実力と、リーダーシップが相まってチーフスディフェンスをつなぎとめる役割も担っている選手だ。

ベリーがNFLで最も優れているものの一つが、テレビゲームマッデンの実力だ。2年連続でNFL選手間で行われるEAスポーツボウルを制覇できたのは彼のアメフトへの理解の深さ故だろう。

今オフの契約更新でベリーは6年間7800万ドル、NFLのSで最も高い契約を結んだ。チーフスのキーマンであるベリーに見合った額であり、ファンも彼の残留を望んでいたことだろう。

 

15位 QBドリュー・ブリーズ

(セインツ)

身長のないQBはNFLでは通用しない、そんな常識を真っ向から打ち破ることができたのが身長182センチのドリュー・ブリーズだ。相手の守備を慎重に見極め、自ら細かく動き回り、正確無比なパスを通すことで身長のハンデをものともしていない。そういった独特なプレースタイルで毎年のように信じられないほどのパスを通している。NFL史上年間5000ヤード以上パスを投げたQBはのべ9回。その内5回までもがブリーズの記録だ。直近では昨2016年シーズンは5206ヤード。また、リーグ屈指の得点圏での決定力を誇り、9年連続で32本以上のTDパスを通している。セインツに移籍してきて以来、毎年4000ヤード以上を投げオフェンスを牽引し2009年にはスーパーボウル制覇も果たした選手だ。

2016 年シーズンもNFLトップのパス成功率70パーセントをマークしていた。チームはここ数年守備の不調もあり勝ちきれないシーズンが続いているがブリーズ自身は38歳ながら未だ衰える兆しはない。39歳でスーパーボウル制覇を果たしたペイトン・マニングとトム・ブレイディに続くのはブリーズしかいないだろう。

 

15位 WR A.J. ・グリーン

(ベンガルズ)

毎年確実に結果を出しており、ルートを走った際の平均獲得ヤードが毎年トップ4に入っている。2016年シーズンも14.7ヤードでファルコンズWRフリオ・ジョーンズに次いで2位、トップレベルのロングターゲットであることを証明した。NFL入りしてから1000ヤードレシーブを記録できなかったのは、ハムストリングの負傷で10試合の出場に留まった、2016年シーズンのみ。もしも負傷しなかったらランディ・モスと並んで最初の6年間全てで1000ヤード以上獲得した史上二人目の選手になっていただろう。

生まれもった強い体幹によってサイドライン際で両足を確実に着地させる技術と、趣味のジャグリングの能力を活かしているかの様な難しいキャッチを次々と決め、ビッグプレーを連発している。こうした特性により、2015年シーズンと2016年シーズンの2年間合わせて投げられたパスの69・5%をキャッチしている。同じくロングパスをキャッチすることの多いジョーンズは同じ期間66.8%、セインツWRブランディン・クックスが66.7%の成功率であり、グリーンの能力の高さを際立たせている。

QBのアンディ・ドルトンとは2011年にNFL入りをした同期コンビだ。堅実なドルトンとビッグプレーメーカーのグリーンがが絶妙なコンビネーションを見せている。2016年シーズンは二人にとってあまり良いシーズンではなかったが、今オフの契約延長で最低でも2019年まではコンビが継続できることになった。二人のホットラインががベンガルズをどこまで勝ち残らせることができるのか、要注目だ。

 

NFL the TOP 50 playersの1位〜10位はハドルマガジン8月号Vol.31に掲載しています。ご購読はこちら。