12月14日(木)に川崎競馬場で行われる神奈川記念(3歳上・重賞・ダ1600m)。同レースは今年のみ設定された中央・地方の交流重賞。大正12年における神奈川県内8つの畜産組合による春秋2回の競馬会の開催から令和5年が100年目にあたるこ…

 12月14日(木)に川崎競馬場で行われる神奈川記念(3歳上・重賞・ダ1600m)。同レースは今年のみ設定された中央・地方の交流重賞。大正12年における神奈川県内8つの畜産組合による春秋2回の競馬会の開催から令和5年が100年目にあたることや、24年から川崎記念が1月→4月に移動するため行われる。

 JRA所属馬は6頭出走するが、いずれもオープン馬。加えて賞金別定の斤量に恵まれた印象の馬も多く、中心はこちらになりそう。対する地方所属馬では、転入初戦のフォーヴィスムに注目。今春にOP入りを果たしたばかりで、実績的にはひけを取らない。今年限りの一戦を制して、歴史に名を刻むのはどの馬か。発走予定日時は14日(木)の20時10分。主な出走馬は以下の通り。

■ユティタム(牡3、栗東・須貝尚介厩舎)

 父Justifyは米三冠馬、母ジペッサは芝の米G1覇者という良血で、21年のセレクトセール1歳にて2億円(税抜)の値がついた。デビュー戦は2着に敗れたが、未勝利戦を8馬身差、条件戦を3馬身差、青竜Sを2馬身半差で制して3連勝。だが、その後のJDDでは4着、福島民友Cでは6着に敗れている。主戦でもある川田騎手に手が戻り、巻き返しを期す一戦となる。

■バーデンヴァイラー(牡5、栗東・斉藤崇史厩舎)

 今年のマイルCSを制したナミュール、21年のBCディスタフ覇者マルシュロレーヌなど、一族には活躍馬がズラリ。本馬も“良血”にたがわぬ活躍で、昨年のマーキュリーC、今年の佐賀記念と重賞2勝を挙げている。前走のカノープスSも、トップハンデを背負って5着に健闘。OP〜GIII/JpnIIIでは力上位の存在で、60kgの斤量を背負っても要注意だ。

■キャリックアリード(牝4、美浦・高橋文雅厩舎)

 これまで6戦4勝。敗れた2回も僅差の3着と、まったく底を見せていない。前走7月に福島で行われたTUF杯でも、直線は手ごたえ楽に抜け出して1.1/4馬身差で完勝。今回は昇級初戦、重賞初挑戦、初コースなど初物づくしになるが、川崎をよく知る御神本騎手の手綱は心強い。54kgの軽斤量も存分に生かして、勢いそのままに初タイトル獲得を狙う。

■フォーヴィスム(牡5、川崎・内田勝義厩舎)

 20年11月にデビューし、2戦目に早くも初白星。以降もダートの1400m、1600m戦でコンスタントに勝ち星を重ね、今年1月に2勝クラス、4月に鎌倉Sと連勝してOP入りを果たした。前走10月のグリーンチャンネルCは7着だったが、好メンバーを相手に3着から0.3秒差なら上々の結果。今回が転入初戦になるが、新天地で好走なるか。

 そのほかにも、同舞台の全日本2歳優駿で2着の実績があるオマツリオトコ(牡3、美浦・伊藤圭三厩舎)、H.ドイル騎手の手綱捌きにも注目したいヴィブラフォン(牝4、美浦・高木登厩舎)などが出走を予定している。