12月13日(水)に川崎競馬場で行われる全日本2歳優駿(2歳・JpnI・ダ1600m)。1950年に創設された現存する地方重賞では最も古いといわれるレースで、ダート2歳王者を決する一戦。17年からはケンタッキーダービーの出走馬選定シリー…

 12月13日(水)に川崎競馬場で行われる全日本2歳優駿(2歳・JpnI・ダ1600m)。1950年に創設された現存する地方重賞では最も古いといわれるレースで、ダート2歳王者を決する一戦。17年からはケンタッキーダービーの出走馬選定シリーズ『JAPAN ROAD TO THE KENTUCKY DERBY』に指定されているほか、18年からは国際競走へと変更されており、日本と世界をつなぐレースになっている。

 今年はJRA所属馬が中心になりそうな印象。ダートで3連勝中のイーグルノワールや、JBC2歳優駿を勝利したフォーエバーヤングなどが駒を進めてきた。いよいよ来年からスタートするダート三冠競走に向けて弾みをつけるのはどの馬か。発走予定日時は13日(水)の20時10分。主な出走予定馬は以下の通り。

■イーグルノワール(牡2、栗東・音無秀孝厩舎)

 牝系には重賞勝ち馬が多数並ぶ良血馬。芝マイルで迎えたデビュー戦は4着だったが、ダートに転じた2戦目で初白星を挙げ、続くプラタナス賞も素質馬相手に先行して押し切った。さらに兵庫ジュニアグランプリでは、サトノフェニックスとの激しい叩き合いを制して重賞初制覇。並んだら絶対負けない勝負根性を武器にJpnIタイトルを狙う。

■フォーエバーヤング(牡2、栗東・矢作芳人厩舎)

 デビュー戦は出遅れて終始モマれる厳しい展開だったが、直線では切れ味鋭く4馬身差をつける快勝。続くJBC2歳優駿では初の地方馬場を苦にせず、2着のサンライズジパングに1馬身半差、3着以下に大きく差をつけて初タイトルを手にした。今回は初の左回りと小回りがカギ。『ウマ娘』で知られる藤田晋氏に初のGI級タイトルをプレゼントできるか。

■サトノフェニックス(牡2、栗東・西園正都厩舎)

 今年6月のデビュー戦を4馬身差で圧勝すると、続くヤマボウシ賞は出遅れを巻き返して勝利。重賞初挑戦の兵庫ジュニアグランプリはハナ差2着で連勝はストップしたが、3着以下には5馬身差をつけており、改めて世代上位の実力は示した。祖母のグレイスティアラは、05年の全日本2歳優駿覇者。当地ゆかりの血統背景を武器に、前走の雪辱&JpnI制覇といきたい。

■サントノーレ(牡2、北海道・田中淳司厩舎)

 1200mの新馬戦を好ダッシュで逃げ切ると、2戦目は1700mへの距離延長にも難なく対応して連勝。ブリーダーズゴールドジュニアCは、後のJBC2歳優駿3着馬ブラックバトラーらの後塵を拝したが、当地に遠征して挑んだ鎌倉記念で重賞初制覇。前走は57kgの斤量も影響したか6着に敗れたが、持ち前の先行力とコース経験を武器に一矢報いるか。

 そのほかにも、函館2歳S覇者ゼルトザーム(牡2、栗東・加用正厩舎)、鋭い決めてが武器のナスティウェザー(牡2、美浦・加藤征弘厩舎)などが出走を予定している。