12月10日は阪神競馬場で2歳ナンバーワン牝馬を決める阪神ジュベナイルF(GI、芝1600m)が開催されます。 阪神競馬場の改装後となる2006年以降の勝ち馬にウオッカ、ブエナビスタ、アパパネ、メジャーエンブレム、ソウルスターリング、ラッキ…

12月10日は阪神競馬場で2歳ナンバーワン牝馬を決める阪神ジュベナイルF(GI、芝1600m)が開催されます。

阪神競馬場の改装後となる2006年以降の勝ち馬にウオッカ、ブエナビスタ、アパパネ、メジャーエンブレム、ソウルスターリング、ラッキーライラック、ソダシ、リバティアイランドなど名牝がずらり。来年のクラシックに直結するレースですね。

今回は2006年以降の過去データを基に、気になる騎手データを見ていきましょう。

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■今週も主役はC.ルメール騎手か

今年の阪神ジュベナイルフィリーズに騎乗する騎手の中で、集計期間内に騎乗経験があるのは13騎手。各騎手のデータは次の通りです。

阪神ジュベナイルフィリーズの騎手別成績(2006~22年)

阪神JFで好成績の福永祐一元騎手と蛯名正義元騎手は調教師に転身済み。川田将雅騎手は香港遠征で不在。戸崎圭太騎手は騎乗馬なし。そのため3着以内の好走経験がある騎手がかなり少なくなってしまいました。

ただし、一人だけ圧倒的な成績を残す騎手がいますね。それがGIハンターのC.ルメール騎手です。

平均人気1.4が示すように人気馬に騎乗した結果ですが、2015年のメジャーエンブレム(1番人気1着)、16年のソウルスターリング(1番人気1着)で2勝を挙げています。

注目ファクターは前走の出走場所で前走で東京戦出走なら【2.0.0.1】で勝率・連対率とも66.7%です。

そんなC.ルメール騎手が跨るのが前日17時時点で6番人気のステレンボッシュ(牝2、美浦・国枝栄厩舎)。集計期間内は1~2番人気の騎乗経験しかないためこの人気でどうかですが、同馬は前走で東京戦出走という熱いデータに該当。

他騎手の連対率が頼りないことを考慮すると、軸扱いするのが正解かもしれませんね。

■過去10番人気2着の松岡正海騎手

続いてC.ルメール騎手に次ぐ連対率25%を記録する松岡正海騎手のデータを見ていきます。

同騎手は2015年に10番人気のウインファビラスを2着に導いていますね。馬券圏内はこの1度だけですが、連対経験は大きな強みです。

同騎手が跨るのが前日17時時点で14番人気のコスモディナー(牝2、美浦・伊藤伸一厩舎)。3戦3連対でOP勝ちがありながらこの人気ですから、重賞好走経験がありつつ大穴だったウインファビラスと姿が重なりますね。押さえる価値はありそうです。

■キャットファイト&大野拓弥騎手は?

最後に前日17時時点で3番人気のキャットファイト(牝2、美浦・上原博之厩舎)に跨る大野拓弥騎手のデータを見ていきます。

同騎手は集計期間内の騎乗経験が1度しかなく、さすがにサンプル不足。そのため阪神芝1600m戦に広げて集計していくとその結果は2006年以降【1.1.0.14】の連対率12.5%です。

素の数値は高くありませんが、3番人気以内の馬に騎乗時は【1.1.0.0】連対率100%と抜群の安定感ですから、この人気が当日も続くようなら嫌う必要はなさそうですね。

以上、阪神ジュベナイルフィリーズの気になる騎手データでした。データ注目騎手はC.ルメール騎手です。終わってみれば今回もC.ルメール騎手という結末に期待します。

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著者プロフィール

伊藤大輔(いとうだいすけ)●「UMAJIN.net」編集部 秋田県生まれ。スポーツ関連書籍出版社、競馬専門紙の勤務を経て、現在はUMAJIN .netでライティング、競馬データ解析等を担当。『SPREAD』では主観的要素の強い「馬体解析」と客観的なデータの蓄積である「騎手データ」から、注目すべき馬と騎手を取り上げていく。