第75回阪神ジュベナイルF(GI、阪神芝1600m)はアルテミスSを快勝したチェルヴィニアが出走を見送り、後に勝ち上がりが続出した新馬を制したボンドガールも回避。 京王杯S2歳S覇者のコラソンビート、新潟2歳S覇者のアスコリピチェーノと重賞…

第75回阪神ジュベナイルF(GI、阪神芝1600m)はアルテミスSを快勝したチェルヴィニアが出走を見送り、後に勝ち上がりが続出した新馬を制したボンドガールも回避。

京王杯S2歳S覇者のコラソンビート、新潟2歳S覇者のアスコリピチェーノと重賞ウイナーは出走するが、にわかに波乱ムードが漂う一戦となった。

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過去10年、1~3番人気は【7.6.3.14】と比較的、平穏決着となるレースだが、昨年は後に牝馬三冠を達成したリバティアイランドが完勝も、2着は12番人気のシンリョクカ、3着に10番人気のドゥアイズが入った。

阪神ジュベナイルFでは、単勝オッズ30倍以上が過去7頭、馬券内に激走と軽視できない存在。「第二のシンリョクカ」は今年も潜むのか、過去の穴馬好走例から考察する。

■キャリア1戦馬の好走は異例

昨年12番人気2着のシンリョクカは新馬勝ち直後とあり、完全に盲点となった。同馬は10月東京の2歳新馬(芝1600m)を3馬身半差で圧勝、上がり3Fは2位より0秒5速い33秒4と素質の片鱗を見せていた。

今年、新馬勝ちのキャリア1戦馬はニュージェネラルの1頭。

シンリョクカと同じ2枠に入り魅力だが、デビュー戦は新潟芝1400mの不良馬場で半馬身差の勝利。2着以下の馬が次走でことごとく惨敗しており、強調材料が少ない。

そもそも新馬勝ちのキャリア1戦馬は過去10年で【0.1.0.12】。2014年には1番人気のロカが8着に完敗しており、シンリョクカはレアケースと言える。

■重賞好走歴があり伏兵扱い

過去に激走した穴馬の共通点は重賞好走歴にある。昨年10番人気で3着のドゥアイズは前走・札幌2歳Sで2着、21年8番人気2着のラブリイユアアイズは前走・京王杯2歳S3着、15年10番人気で2着のウインファビュラスは2走前・新潟2歳S2着。

重賞で3着以内の好走歴がありながら、キャリアの浅い2歳馬同士の一戦では、重賞勝ち馬や連勝中の馬に目を奪われがちといったところか。

今年はファンタジーS2着のドナベティ、同3着のシカゴスティングらがこれに該当。勝ち馬カルチャーデイさえ下馬評が低いのは、このレースが15→9→12番人気決着だったからだろう。

しかし、今年のファンタジーSは前半34秒1-後半35秒2とタフな前傾ラップ。これを好位から押し切ったカルチャーデイは勝ち時計1分20秒4で駆け抜けたのは優秀と言える。ドナベティとシカゴスティングはインをロスなく立ち回っての浮上。このレースで穴馬候補に挙げたいのは、外から豪快に弾けたカルチャーデイの1頭となる。

■前走・1勝クラス組から1頭指名

最後に、2013年に8番人気3着のフォーエバーモアのパターンも警戒したい。新馬、サフラン賞(1勝クラス)と連勝していたが、この年は牡馬混合重賞を制した牝馬たちに注目が集まり、2戦無敗の同馬は盲点となった。

今年も2013年ほどのハイレベルなメンバー構成ではないが、牡馬混合重賞ウイナーが上位人気を形成。

前走・1勝クラス組はステレンボッシュ、スプリングノヴァ、プシプシーナ、キャットファイト、ミライテーラー(ダート)の5頭。

このうち、ステレンボッシュが人気一角を担うが、ノーザンファーム×国枝栄×C.ルメールのバックボーンが人気を押し上げているのは事実。ならば、同馬をサフラン賞で下したスプリングノヴァも侮れず、逃げて圧勝した新馬から一転、控える競馬を見せた成長ぶりも好感が持てる。

キャットファイトは前走・アスター賞の圧勝により注目度があり割愛。前走・白菊賞勝ちのプシプシーナは、レースセンスの高さは認めるも強調材料が少ない。

今年の穴馬候補には、カルチャーデイとスプリングノヴァの2頭を抜擢する。

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(G.Tsukamoto/SPREAD編集部)