女子テニスで世界ランク25位のE・スイトリナ(ウクライナ)は6日、アメリカの経済誌フォーブスのインタビューに答えており、ロシアの侵攻を受ける母国ウクライナを鼓舞し支援するためにプレーしていると明かした。元世界ランク3位で29歳のスイトリナ…

女子テニスで世界ランク25位のE・スイトリナ(ウクライナ)は6日、アメリカの経済誌フォーブスのインタビューに答えており、ロシアの侵攻を受ける母国ウクライナを鼓舞し支援するためにプレーしていると明かした。
元世界ランク3位で29歳のスイトリナは昨年10月にG・モンフィス(フランス)との間に第一子を出産したため、ツアーを長期離脱。今年4月のクレジット・ワン チャールストン オープン(アメリカ/チャールストン、クレー、WTA500)で復帰を果たすと2ヵ月後のストラスブール国際(フランス/ストラスブール、レッドクレー、WTA250)でタイトルを獲得。そこから全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)で8強、ウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)では4強入りも果たした。
妊娠、出産もあり1000位台に落とした世界ランキングも上げ2023年を25位で締めくくったスイトリナは今回、フォーブスのインタビューに次のように答えた。
「私は今、いろいろな意味で使命があると感じている。ウクライナにいたとき、たくさんのウクライナ人がインスタグラムでメッセージをくれたり、声をかけてくれたりした。本当にうれしかったわ。彼らは“試合を見ているよ”と言ってくれる。80~90発のミサイル攻撃で大変な日々なのに、時間を見つけて私の試合を見てくれている。本当に信じられない気持ちよ」
昨年2月から母国を支援するため、同国大統領のボロディミル・ゼレンスキー氏が設立した財団「United 24」の大使としての活動も継続しているスイトリナ。自分の使命はウクライナについて語り、侵攻以来ウクライナに滞在している経験を分かち合い、世界の舞台での自分を通して母国に焦点を当て続けることにあると学んだという。
「厳しい状況に置かれるたびに、ウクライナで友人や家族がどのような状況に置かれているのか、恐ろしい状況を思い出すようにしている。多くの人の前で大きなトーナメントをプレーできる今という瞬間に感謝しなければならない。B・ジーン・キング(アメリカ)が言った“プレッシャーは特権”という言葉を受け止めているし、今の私には使命があると感じている」
続けて戦争が始まったとき、特に故郷にいる家族のことを考えるとテニスに集中するのは非常に大変だったとし「当時は何もかもが大混乱だった」とコメント。また、侵攻後最初の大会でロシア人選手といきなり対戦した時を振り返り「どう行動すればいいのか、どう人生を生き続ければいいのか、誰も教えてはくれない」と言及した。
そしてスイトリナは2023年2月にウクライナの都市オデーサに戻ったとき、目の当たりにしたものについて「私たちの街はユーモアの街として知られている。人々がどのように日常生活を送っているのかを見て本当に悲しかった。真っ暗だったわ」と振り返った。
最後に2024年シーズンに向けて準備を進めているとし「どんなことがあっても、私たちはそれに耐え、自分たちの道を見つけようとしている。これが日々の大きなモチベーションになっているわ」と締めくくった。
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