24年度のJRA新規調教師免許試験の合格者が7日、JRAから発表され、東の大ベテラン・田中勝春騎手が合格した。  田中勝春騎手は89年デビューの52歳。今年で35年目を迎えた。関東では柴田善臣騎手、横山典弘騎手、内田博幸騎手に次いで4番…

 24年度のJRA新規調教師免許試験の合格者が7日、JRAから発表され、東の大ベテラン・田中勝春騎手が合格した。

 田中勝春騎手は89年デビューの52歳。今年で35年目を迎えた。関東では柴田善臣騎手、横山典弘騎手、内田博幸騎手に次いで4番目の年長ジョッキーとなる。これまでJRAで重賞51勝を含む1809勝。90年代から00年代の中央競馬を引っ張ったトップジョッキーの1人だ。21年以降は年間勝利数が1桁に留まっていたが、昨年は七夕賞のエヒトで3年ぶりのJRA重賞制覇。カッチースマイルで多くのファンを喜ばせたことは記憶に新しい。

 GIは92年安田記念のヤマニンゼファー、07年皐月賞のヴィクトリーで2勝。一方、2着は11回と多い。とりわけ93年の天皇賞(秋)では所属する藤原敏文厩舎のセキテイリュウオーで挑み、以前自らが主戦を務めていたヤマニンゼファーにハナ差及ばずの2着。悔し涙を流した。また、03年の皐月賞ではサクラプレジデントでアタマ差の2着。ゴール後、勝ったネオユニヴァースのM.デムーロ騎手から頭を叩かれたシーンは、あまりにも有名だ。こういった人間味のあふれるエピソードの数々も、田中勝春騎手が多くのファンから愛される理由だろう。

 今回の合格で騎手生活は残りわずか。まずは無事に、そして一つでも多くの勝ち鞍を積み重ねることを期待したい。

【田中勝春騎手のGI・Jpn1制覇】
・中央…92年安田記念・ヤマニンゼファー、07年皐月賞・ヴィクトリー
・地方…05年全日本2歳優駿・グレイスティアラ、10年全日本2歳優駿・ビッグロマンス
・海外…07年シンガポール航空インターナショナルC・シャドウゲイト