近年、朝日杯FSとホープフルSに有力馬が分散する牡馬と異なり牝馬路線は一本道であり、この阪神JFでは現時点の有力どころが一堂に会すことになる。舞台となる阪神芝1600mは紛れが少なく素質馬が能力を発揮しやすい条件ではあるものの、この時期…

 近年、朝日杯FSとホープフルSに有力馬が分散する牡馬と異なり牝馬路線は一本道であり、この阪神JFでは現時点の有力どころが一堂に会すことになる。舞台となる阪神芝1600mは紛れが少なく素質馬が能力を発揮しやすい条件ではあるものの、この時期の2歳牝馬にとっては中々タフで底力も問われやすい。

1.ゆとりのあるローテーション

 過去10回で、中3週以内だった馬は[1-1-1-54]で複勝率5.3%しかない。対して、中4〜8週の馬は[8-6-8-77]で複勝率22.2%、中9週以上の馬は[1-3-1-17]で複勝率22.7%。近年は休み明けでも仕上げる技術が高く、ゆとりのあるローテーションで駒を進めてきた馬が中心となる。

2.前走と同じ騎手

 過去10回で、前走から騎手が乗り替わりとなる馬は[2-4-3-85]で連対率6.4%、複勝率9.6%なのに対し、前走からの継続騎乗だと[8-6-7-63]で連対率16.7%、複勝率25.0%と大きく違う。

3.距離延長ステップは難しい

 近年は前走1400m組の台頭も増えてはいるが、全体としてみれば前走マイル以上の馬が中心なのは変わりない。過去10回で、前走1200m組は複勝率0%、前走1400m組は複勝率11.3%なのに対し、前走マイルの馬は複勝率22.2%、前走1800mの馬は複勝率30.8%となっている。

 アスコリピチェーノが中心。新潟2歳S1着以来、中14週となるゆとりのあるローテーション。早めに栗東に入厩し、ここまでの調整過程も良さそう。距離もマイル→マイルで好走しやすいパターンで、鞍上も同じ北村宏司騎手の予定。能力的にも勝ち負けだろう。