スーパーフォーミュラの合同テスト参加が決まったJuju。未知なる舞台で躍動なるか。(C)Getty Images 17歳の「女子高校生レーサー」として注目を集めている“Juju”こと野田樹潤(じゅじゅ)は、12月6~8日に三重県鈴鹿…

スーパーフォーミュラの合同テスト参加が決まったJuju。未知なる舞台で躍動なるか。(C)Getty Images

 17歳の「女子高校生レーサー」として注目を集めている“Juju”こと野田樹潤(じゅじゅ)は、12月6~8日に三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットで開催される「スーパーフォーミュラ合同/ルーキードライバーテスト」への参加が決まった。マネージメントを手掛けるNODAレーシングコンサルタンツと所属先となるTGMグランプリが11月30日に発表した。

【画像】TGMグランプリの公式X(旧ツイッター)でもテストメンバーの1人として野田樹潤が紹介されている

 ホンダ・エンジンを積むマシンを2日間にわたってテストする。チームは2台を走行させる予定で、もう1台はF1に併催されるF2(GP2)で計7勝し、スーパーフォーミュラでも1勝している松下信治(30)と、北米のインディネクストなどに参戦したスウェーデン人のラスムス・リンド(22)がステアリングを握る。

 参加に対してJujuは「日本国内での公式レース出場の経験のない私が、日本最高峰のスーパーフォーミュラ合同/ルーキードライバーテストに参加するということは、さらなる大きなチャレンジを意味します。まずは胸を借りるところからのスタートです」とコメント。さらに「『負けても負けても諦めない』。これまで通りの私自身の走りで、精いっぱい挑戦しますので温かく見守っていてください」と力強く語った。

 元F1ドライバーの野田英樹さんを父に持ち、英才教育で腕を磨いた。2020年からは海外に拠点を移して14歳で参戦できるデンマークF4や、女性限定フォーミュラのWシリーズなどに参戦。今季は旧F3マシンなどで戦う欧州のシリーズに挑み、「ジノックスF2000トロフィー」では女性初のタイトルを獲得した。

 日本国内のサーキットで行われた公式イベントに走行するのは、2019年に岡山国際サーキットで開催された非公式レース「フォーミュラ・アンダー17&シニア」以来、4年ぶりとなる。

 もっとも、日本のトップフォーミュラでも女性ドライバーが出場した歴史はある。1980年にF1経験もあるディビナ・ガリカ(英国)が全日本F2に1戦だけスポット参戦。フォーミュラ・ニッポン時代の97年には、サーラ・カバナ(アイルランド)が2戦に出場。最近では20、21年とザウバF1チーム随一のテストドライバーだったタチアナ・カルデロン(コロンビア)が参戦した。

 ただし、女性は一般的に体力が男性よりも劣るため、G(重量)への耐性を含めてビッグフォーミュラを操るのは厳しいとの意見がある。米トップフォーミュラのインディカーシリーズでは08年にダニカ・パトリックがツインリンクもてぎ(現モビリティリゾートもてぎ)のオーバルコースで女性唯一の優勝を挙げたが、マシンの最低重量が一律で体重の軽いパトリックがレースでは有利だったとされている。

 Jujuはこれまで我が道を歩き、日本のモータースポーツとはなかなか縁がなかった。未知数だった実力がいよいよ試される。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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