忙しい毎日を生きるビジネスパーソンにとって、健康管理には何が重要で、毎日どのようなことに気をつけながら健康を維持していくことが必要なのでしょうか。健康管理のメソッドを知るために今回の企画では、元フリースタイルスキー・モーグル日本代表で、オリ…

忙しい毎日を生きるビジネスパーソンにとって、健康管理には何が重要で、毎日どのようなことに気をつけながら健康を維持していくことが必要なのでしょうか。健康管理のメソッドを知るために今回の企画では、元フリースタイルスキー・モーグル日本代表で、オリンピアンの上村愛子さんからお話を伺いました。
全5回のうち第3回目の今回は、忙しい毎日を頑張り抜くために必要なメンタルについてお話しいただきます。

ココロの作り方①:家を出る時は「いい1日にしよう」と唱えよう!

プレッシャーのかかる国際大会を何度も戦ってきた上村さんですが、どんな時でも1日の始め方を大切にしているそう。
まず意識しているというのは、家を出る瞬間のココロの作り方です。

「自宅のドアを出る時に、『今日1日もいろんなことがあるだろうけど、それを全て前向きに捉えて良い1日にしよう』と心の中で唱えてから家を出るようにしています。大会の日、仕事の日、お休みの日などいろいろな日がありますが、難しく考えすぎずに、『今日はどんなことがあるだろう』と前向きに考えてから1日をスタートさせる方が、その1日の中でより良い選択肢を選んでいけるような気がしています」

また、選手時代に体得したメンタルコントロールの方法論は、自分なりにトライ&エラーを繰り返した結果だそう。

「私が現役だった頃は、スポーツ心理学(※)の考え方がまだそこまで浸透していない時代だったので、コーチやトレーナーさん、選手のみんなと探りながら、内省しながらやってきました。「今日はどうして失敗してしまったんだろう」と考えて答えが出ず、落ち込むこともありましたが、次の日もまた同じように練習をしないといけないし、その先にはには大会がある。失敗を振り返るのはもちろん大事ですが、日々前向きに考えていく方が、自分に優しく、精一杯やれる方法なんじゃないか、いう答えに辿り着きました」

日々の生活では、良いこともあれば悪いこともあるでしょう。1日をポジティブな気持ちでスタートすることができれば、悪いことがあっても気持ちを切り替えやすくなるかもしれませんね。

(※)スポーツ心理学:「心の状態がスポーツの過程や結果に影響を及ぼす」という考え方から、スポーツに関わる人のメンタルを研究する学問。

ココロの作り方②:”自分のやるべきこと”に全力で取り組もう!

物事に向き合う時の気持ちの持ち方について、上村さんに話を伺いました。
「『全力で物事に向き合おう』という気持ちを持つことが、自分のためにも仕事のためにもなるかなと思っています。もちろん私にも、気分が乗らない日があります。仕事や家事など、毎日同じことをやっていると、モチベーションを保つのが難しいこともありますよね。そんな時は、自分なりの気分が上がる方法を見つけておくのがおすすめです」

「いろいろなことを試してみたり、自分で探ってみたりしてください。気持ちを作ることができたら、今『取り組むべきことにきちんと集中し切る』というのが何事にも重要ですね」と、元アスリートらしく、一瞬の集中力の重要性と、ルーティンでのモチベーションの高め方を語ってくれました。

 一方で、“集中力は長時間続かないもの”と割り切って気持ちを切り替えることも大切だそうです。
「集中できていないと感じたら、身体を伸ばしたり動かしたりしてリフレッシュしてみてください。集中力には15分間隔の波があると言われています。そもそも短時間しか続かないものなのだと頭に入れておくのもポイントです。集中する時と楽しむ時間にメリハリをつけて、スイッチの切り替えをしながら仕事に取り組むのがおすすめですね」

ココロの作り方③:思うようにいかない事があっても、「すぐに軌道修正して前進しよう」という心持ちで過ごそう!

忙しい毎日を過ごしていると、時には物事がうまくいかず反省することもあるかもしれません。そんな時、反省をどう今後に生かしていくべきなのか、上村さんに話を伺いました。「うまくいかなかった時やスケジュール通りに進まない時に、自分の行動をを反省するのは大事なこと。ただし、悩みすぎると前に進めなくなってしまうこともあります。あの時こうすれば良かった、ああすれば良かったと考えることもありますが、きちんと振り返って次につなげられればそれでOK、と思うようにしています」

 「落ち込んだ時も、物事を正面から見過ぎてしまうと答えが見えなくなったり、解決策にも辿り着けなくなってしまうのではないでしょうか。、時には違う角度から見つめ直すことも効果的。自分が納得して次に活かせれば問題ないと考えています」と上村さんは話します。

 具体的なエピソードとして教えてくれたのが、現役時代のレースの記憶です。「モーグルには、2人が同時にで滑る”デュアルレース”というものがあります。相手と一緒に滑るので、相手のミスが目に入ってきたり、自分のミスが相手の滑りに影響してしまったりすることもあります。少しでもミスを引きずってしまうと、タイムが遅れたり、次のターンを失敗してしまったりもするんです。なので、レースの最中はミスしても諦めずに気持ちを切り替えることを意識していました。やるべき時はとにかく全力で取り組み、その後で反省して次回に生かすことが大切です」

 仕事でも客観的なアドバイスをきちんともらったり、反省を口に出してみたりすることで、うまく次につなげられるようになるかもしれません。

ココロの作り方④:うまくいかなかった時は、その日のうちに振り返って答えを出そう!

日々を生きていると、うまくいかないことに直面することもあるでしょう。
そんな時上村さんは、状況を整理し、自分で解決策を導き出そうとしてみることも効果的だと話します。
「実は現役時代、コーチに自分から相談するのが苦手なタイプだったんです。『コーチに言われたことは全てやらないといけない』と思い込んでしまって。そんな中で見つけた気持ちの整理の方法は、文字として書き出すことでアウトプットをすることでした」

「身の回りには話を聞いてくれる人がいるかもしれませんが、本心はなかなか言えないものだったりします。
そういう相手を見つけるのも簡単ではないと思うので、私は手帳やノートに思ったことや感じたことを書くことで気持ちを落ち着けていました」

「当時の手帳やノートは今も大切に取ってあって、たまに見返すこともあります。基本的に、書いてある内容は反省や愚痴ばかり(笑)。ただ、自分の考え方や思考のクセを知ることができるし、気持ちが楽にもなることも多かったんです」

毎日の生活で嫌なことがあっても、自分では状況を変えられないこともあるでしょう。そんな時は『まあいいか!』と思えるように、感情をアウトプットして整理し、自分なりの答えを出せるようにするのがおすすめです。

▲上村さんが実際に様々な感情や反省を書き出していた手帳

ココロの作り方⑤:寝る前に「明日もいい1日になりますように」と唱えてみよう!

上村さんが心がけているのは、1日を前向きな気持ちで終えること。

「寝る前までにはその日の反省や振り返りをするようにしています。そして、寝る前に『明日もいい1日にしよう』と自分に言い聞かせているんです。
朝、家を出るときに『今日も良い1日にしよう』と唱えるのと同じルーティンですね」

1日の始まりは良い日にしよう、とドアを開け、それを次の日も続けていこうと思いながら目を閉じて1日を終える。そうして毎日を続けていくことで、苦しいこと、辛いこと、後悔していることや反省するべきことも、全て前向きに捉えて次の日のエネルギーに変えていける。まさに上村さんらしさのあふれるココロの作り方です。

前向きな1日を明日の朝から始められるように、1日を終える時も前向きな気持ちでいること。
反省が終わって次に生かそうと思えたら、時にはスパッと気持ちを切り替えて次に進むこと。

上村さんは、「何より、ポジティブにな毎日を過ごすことを意識し続けることで、そのような考え方が当たり前になっていくと信じています」と話してくれました。

 世界を相手に国際大会の舞台で戦ってきた上村さん流のココロの作り方は、毎日のビジネスシーンや忙しい毎日の生活にも当てはまる方法論なのではないでしょうか。

第2回睡眠編はこちら

上村さんとお送りしてきた本連載第3回。元オリンピアンならではの気持ちの作り方を学ぶ回となりました。アスリートだけでなく日々を戦うビジネスパーソンにとっても、毎日の心の持ち方は大事な要素です。
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■プロフィール
上村愛子(うえむら・あいこ)。スポーツビズ所属。1979年12月9日生まれ。兵庫県伊丹市出身、長野県北安曇郡白馬村育ち。冬季オリンピックでは、5大会連続(1998年長野・2002年ソルトレークシティ・2006年トリノ・2010年バンクーバー・2014年ソチ)で女子モーグル日本代表として出場し、いずれも4~7位の入賞を達成する。さらに日本人では史上初めてのワールドカップ年間総合優勝も成し遂げた。2014年4月に現役引退。現在はスキーや雪との触れ合いの楽しさを伝えるため、広くメディアやイベント等で活動を行っている。