羽生さんのクリエイターとしての才能は様々な人物を刺激しているようだ(C)Getty Images アーティスト同士の熱い絆や情熱のぶつかり合いがあるからこそ、多くの人々を感動させることができる-。 伝説の公演の裏側に迫った、意義ある…

羽生さんのクリエイターとしての才能は様々な人物を刺激しているようだ(C)Getty Images

 アーティスト同士の熱い絆や情熱のぶつかり合いがあるからこそ、多くの人々を感動させることができる-。

 伝説の公演の裏側に迫った、意義ある番組でした。

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 11月26日に放送されたテレビ朝日系の「関ジャム 完全燃SHOW」では、音楽活動45年、アレンジャーやプロデューサーとして一時代を築いた武部聡志さんが特集されました。

 武部さんといえば松任谷由実さんや吉田拓郎さんといったカリスマミュージシャンに信頼され、日本のポップシーンを牽引してきた第一人者。映画音楽やドラマの音楽でも卓越した才能を発揮してきた凄腕です。

 番組では、羽生結弦さんによるフィギュアスケーター史上初の東京ドーム公演の音楽監督を務めた部分についてもフィーチャー。サバンナの高橋茂雄さんが「関ジャムに羽生結弦さんが!」と驚いたように、羽生さん自身が音楽番組で武部さんの凄さについて語るという興味深い内容になったため、SNSを中心に話題沸騰と化したのです。

 東京ドーム公演は約2時間半で13曲を披露するという一大イベント。音楽は東京フィルハーモニー交響楽団と武部さん率いるスペシャルバンドが演奏し、武部さんは音楽監督の重責を担いました。

 武部さんによる羽生さんについての証言はいずれも、心を揺さぶられるものでした。

「彼とディスカッションしながら、何度Zoom会議を重ねたか分からない」

「彼はスピーカーのレイアウトにまでこだわる。こうしたらお客さんが聴きやすいんじゃないかとか、スピーカーが邪魔でお客さんが見えなかったら申し訳ないとか、そういうところまで細やかに考える人でしたね」

「羽生さんは本当に音楽的な知識を持っていらっしゃるから」

 そして、こう言い切ったのです。

「向こうも命懸けで滑っていますからね。だから何とか彼が滑りやすいように…でもデータじゃなくて、生演奏で。感動できる音で届けたいって思いもありますから。そこのせめぎ合いですね」

 番組を視聴したスポーツ紙のデスクは、こう語ります。

「武部さんと羽生さんの年齢差は38歳もあるのに、番組から見えてきたのは、何とか素晴らしいショーにしてお客さんに満足して欲しいと全力を尽くす熱きクリエイターのぶつかり合いでした。これは演出を担当したMIKIKOさんもそうですが、年齢を超えた同志的連帯と信頼関係を感じます。武部さんの口から『命懸け』という言葉が出たとき、本当に素敵な理解者と出会えたのだなと感慨深い気持ちになりました(笑)」

 道なき道を歩む者には、必ず思いを一緒にする仲間が自然と加わっていく。羽生さんにとってそれがMIKIKOさんであり、武部さんだったということでしょう。

 情熱は、ジャンルの壁を超えるのです。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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