卓球のパリ2024オリンピック日本代表選考会が最終戦の「2023全農CUP大阪大会」<11月25〜26日/Asueアリーナ大阪)を終えた。男子優勝は選考ポイント2位の戸上隼輔(明治大学)。選考レースを首位でリードしてきたエースの張本智和(智…

卓球のパリ2024オリンピック日本代表選考会が最終戦の「2023全農CUP大阪大会」<11月25〜26日/Asueアリーナ大阪)を終えた。

男子優勝は選考ポイント2位の戸上隼輔(明治大学)。選考レースを首位でリードしてきたエースの張本智和(智和企画)をゲームカウント4-1で下し、選考会3度目の優勝を飾った。

女子は急成長の15歳・張本美和(木下アカデミー)が選考会初優勝。選考ポイント首位を独走する早田ひな(日本生命)をゲームカウント4-2で撃破し、なかなか勝てなかった女子のエースから今年7度目、トータル9度目の挑戦で初勝利を奪った。

卓球のオリンピック選考としては異例の国内選考会。日本人選手同士がトーナメントでぶつかり合う過酷な戦いとあって、全ての選考会が一段落した選手たちに安堵の表情が浮かぶ。

男子2位の戸上隼輔(明治大学)も張本に続いてシングルス代表2枠目をほぼ手中に収め、2人はここからいよいよオリンピック本番に絞った練習と対策へ移行する。

6回の選考会で優勝3回、準優勝3回という強さで682.5ポイントを積み上げた張本は、「明日から100パーセントでパリだけに向けて取り組んでいきたい。全日本も大事ですけど(オリンピックの)メダル争いは(世界ランク)上位の数名がライバルになってくるので、そこだけに照準を合わせて練習していける」と話す。

また、「来年からできるだけ多くのWTTスターコンテンダーだったりコンテンダーだったり、グレードの低い大会も(オリンピックの)シード獲得のために出る必要がある。やっとあと半年、本当の目標に向かっていける」と今後の予定を語った。

戸上は「(選考会が終わって)まずはホッとしている。オリンピックに出たい気持ちがすごくあった。だからこそとても不安で......。2位を守り切るプレッシャーはすごくあった。全日本の初戦で負けてポイントがひっくり返る可能性もあったので、この大会で(シングルス代表を)決め切れて良かった」と初めて経験したオリンピック選考レースの重圧を振り返った。

そして「全日本で優勝したいというのはまだありますし、水谷さんの優勝回数(前人未到の10回優勝)を超えたい。来年の全日本で必ず3連覇してパリオリンピックでメダルを取って、全日本11回優勝を目指したい」目下2連覇中の全日本選手権の結果もパリオリンピックのパフォーマンスに繋がると考える。


(文=高樹ミナ)

【第6回パリ五輪日本代表選考会 男子シングルス順位】

順位:名前(所属)獲得ポイント
1位:戸上隼輔(明治大学)100P
2位:張本智和(智和企画)90P
3位:篠塚大登(愛知工業大学)80P
4位:有延大夢(琉球アスティーダ)70P
5位:谷垣佑真(愛知工業大学)60P
6位:横谷晟(愛知工業大学)50P
7位:田中佑汰(個人)40P
8位:及川瑞基(木下グループ)30P

【男子上位10名 パリ五輪選考ポイント(2023年11月27日現在)】

順位 選手名 合計ポイント 世界ランク
1位 張本智和(682.5P)11
2位 戸上隼輔(509P)24
3位 篠塚大登(357P)103
4位 田中佑汰(344P)70
5位 曽根翔(235P)279
6位 吉山僚一(234P)143
7位 宇田幸矢(203P)76
8位 吉村真晴(202P)62
9位 横谷晟(186P)823
10位 及川瑞基(184.5P)74

※世界ランク updated on 2023/11/28