■11月12日/J1リーグ第32節 浦和レッズ 1-2 ヴィッセル神戸 (埼玉) この直接対決を制し、残り2試合での逆転…

■11月12日/J1リーグ第32節 浦和レッズ 1-2 ヴィッセル神戸 (埼玉)

 この直接対決を制し、残り2試合での逆転優勝を目指す浦和の夢は完全に断たれた。

 4日のルヴァンカップ決勝戦(1-2)ではアビスパ福岡に負け、8日のAFCチャンピオンズリーグ浦項スティーラーズ戦も(1-2)で敗戦。非常にタイトなスケジュールの中、怪我人も多く抱えた状況で浦和レッズは、この試合を迎えた。

 浦和は4-2-3-1の布陣でスタート。DF酒井宏樹の負傷離脱により右サイドバックにはDFアレクサンダー・ショルツが入り、トップ下にはMFエカニット・パンヤが構えた。

 神戸は強力な3枚を起点に前進。浦和はセカンドボール争いでも後手に回り、ボールの取りどころが見つからず防戦一方となり我慢の時間が続いた。37分にはFW大迫勇也に決定機を作られたがDF岩波拓也が体を張ってブロック。GK西川周作も神戸のクロス攻撃を何度もパンチングで弾き返し、何とかスコアレスでハーフタイムを迎えた。

 左サイドハーフで先発したMF小泉佳穂は「90分の中で、スコアで上回っていればいいという戦いと捉えていた。内容はともかく耐え忍んで、いつもよりそれをOKとして我慢の展開が続いたと思います」と振り返った。

 チームとしても満身創痍の状態であり、この日のプランについて「(神戸は)強度が高いが、それほど細かく繋いでくる訳ではないので、リスクを排除しながらゲームを進め、堅いゲームにして、どこで1点を取るか、そういう戦い方だったと思います」(小泉)と語った。

■勝ちたいが故の判断

 その中、72分にはセットプレーの流れから何度もクロスで揺さぶられると最後はDFマテウス・トゥ-レルに頭で押し込まれ失点。プランが狂い追いかける立場となった浦和だが、

 6分のアディショナルタイムが表示された中、90+1分にFWホセ・カンテが味方との連係で同点弾を奪う。勝たなければ優勝戦線から消えるため、もう1点が必要な浦和は、敵陣右サイドでフリーキックを獲得。この時、西川もゴール前に上がり攻撃に参加。MF中島翔哉が蹴ったボールはGK前川黛也がキャッチし、浦和陣内に攻め残っていた大迫につながると無人のゴールへシュートを打たれ失点。1-2で浦和は敗れた。

 試合後終了後、西川は「僕の判断で、ただ勝ちたかった。この終盤戦、勝たなければ、引き分けでは意味がないと。失点にはなったけれども、GKチームとしては共有していた」と話す。責められない判断でもあったが、ロッカールームでマチェイ・スコルジャ監督と会話をし、この問題については解決済みとのこと。会見の中で指揮官は「この試合をどうしても勝ちたいという強い想いが表われた状況でした。大事な試合をどうしても勝ちたいという強い気持ちが全員にあったなかで、かなり大きなリスクを冒しながら前線に上がったという形でした」と説明した。

■燃料が燃え尽きるまで

 この結果、リーグ1位と2位には手が届かないが、3位死守の戦いが約2週間後に待っている。
小泉は言葉に力を込め次のように言う。

「一度リフレッシュをして、3連戦で毎試合打ちのめされた状態で、中3日しかない中でリセットをして、次の試合に良い状態で準備することはできた。そこができたのはプロフェッショナルとして大きな自信になったので、それを出して、残りシーズンも短いので、最後の1滴まで絞り出せたらと思います」

 リーグタイトル獲得の夢はついえたが、燃料が尽きる最後の最後まで背番号8は戦う覚悟だ。

(文・構成/石田達也)

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