牝馬で最もJRAのGIを勝っている騎手は誰でしょう? この質問をすると、多くのファンは通算80勝のレジェンド・武豊騎手の名前を想像するだろうが、実は違う。武豊騎手は22勝で2位。22/80で牝馬率が28%というのは、ちょっと意外な感じが…

 牝馬で最もJRAのGIを勝っている騎手は誰でしょう? この質問をすると、多くのファンは通算80勝のレジェンド・武豊騎手の名前を想像するだろうが、実は違う。武豊騎手は22勝で2位。22/80で牝馬率が28%というのは、ちょっと意外な感じがする。

 では、1位は? 答えはC.ルメール騎手で24勝。GI通算47勝なので、牝馬率は武豊騎手の倍近い51%にも上る。また、現在行われている牝馬限定のGI・6つを全て2勝以上しているのも特筆すべき点だ。

 古くはオークスを5勝した嶋田功元騎手が「牝馬の嶋田」、GI6勝を全て牝馬で挙げた松永幹夫元騎手が「牝馬のミキオ」と呼ばれたが、令和の時代は「牝馬のルメール」。正しくは「牝馬でもルメール」と言うべきかもしれないが、いずれにしてもGIで牝馬に乗ったルメール騎手は要注意で間違いない。

 ところが、そんなルメール騎手も今年の牝馬限定GIでは惜敗が続いている。牝馬3冠はハーパーで4着、2着、3着、そしてヴィクトリアマイルはスターズオンアースで3着。仮に未勝利で終われば15年にJRA移籍後では初めての“珍事”となる。エリザベス女王杯(3歳上牝・GI・芝2200m)にはブレイディヴェーグ(牝3、美浦・宮田敬介厩舎)で参戦予定。ここで記録を更新し、“牝馬のルメール”の面目躍如といきたい。