タパレスとの4団体統一を控える井上。そんな日本の最強戦士にネリから挑戦状が突き付けられた。(C)Getty Images 日進月歩で進化を続けるモンスターは、世界のあらゆる猛者たちの“ターゲット”となる。 現地11月6日、メキシコの…

タパレスとの4団体統一を控える井上。そんな日本の最強戦士にネリから挑戦状が突き付けられた。(C)Getty Images

 日進月歩で進化を続けるモンスターは、世界のあらゆる猛者たちの“ターゲット”となる。

 現地11月6日、メキシコのYouTubeチャンネル『Boxeo MX』に出演したWBC世界スーパーバンタム級1位のルイス・ネリ(メキシコ)が、来年5月に世界WBC・WBO同級王者の井上尚弥(大橋)と対戦する方向で調整中であると告白した。

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 メキシコが生んだ“悪童”にとっては悲願でもある。ネリは以前から井上について様々に論じてきた。スティーブン・フルトン(米国)を直前とした今年7月7日には、母国のポッドキャスト番組『Zanfer Boxing』で「あいつは俺と戦う必要がある」と断言。そして「できることならアメリカでやりたいと思っている。いずれにしてもイノウエには勝つし、あいつが王座にいるならそこを奪うつもりでいる」とも言ってのけていた。

 そうした状況下で、28歳のメキシコ人ファイターは「来年5月にナオヤ・イノウエとの試合を実現させるためにプロモーターが動いている」と明言。そして、今後のプランをぶちまけている。

「カシメロはただ吠えるだけのクソみたいなチワワだ。俺が挑戦を受けたら、あいつは逃げ出して、引退したコーチのようなやつと戦っていた。しかも引き分けてたんだ。それに俺はフィゲロアとも再戦する気はない。ピカソ(レベルの低い相手に対する皮肉)みたいな雑魚と楽な試合する気もないんだ。俺が戦うのはイノウエやロペスみたいなタフな相手だけだ」

 いまだ相手は未定となっているものの、今年12月に母国内で試合を行う予定となっているネリ。そこで勝利してWBCスーパーバンタム級1位の地位を保てば、タパレス戦の結果次第で、井上とのタイトルマッチの可能性もあるか。

 もっとも、交渉がこじれる可能性もある。ネリは2017年と18年にWBC世界バンタム級タイトルマッチで山中慎介氏と2度対戦し、ドーピング違反と体重超過が判明。日本ボクシングコミッション(JBC)から日本での活動停止処分が下され、事実上の永久追放となっている。そのため、処分が覆らない限り、井上陣営にメリットが少ないと見る向きもある。

 そうしたなかで、ネリは「タフな相手」と認める井上との対戦を実現させられるのか。いずれにしても、両雄の12月の試合がカギとなりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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