【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】 ◆知っておきたい!血統表でよく見る名馬 【フォーティナイナー】  米2歳牡馬チャンピオンに選出され、2、3歳時にダートGIを4勝しました。引退後はミスタープロスペクターの後継種…

【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆知っておきたい!血統表でよく見る名馬

【フォーティナイナー】

 米2歳牡馬チャンピオンに選出され、2、3歳時にダートGIを4勝しました。引退後はミスタープロスペクターの後継種牡馬のなかでも指折りの大物となり、多くの活躍馬を送り出しました。米リーディングサイアーとなったディストーティドヒューマーや、日本向きのエンドスウィープが系統を発展させています。

 基本的にはダート向きで、この系統らしいスピードに恵まれています。エンドスウィープの息子アドマイヤムーンは、母の父がサンデーサイレンスであるためか珍しく芝向き。先週土曜日のファンタジーSを勝ったカルチャーデイ(父ファインニードル)は、アドマイヤムーンの直系の孫です。

◆血統に関する疑問にズバリ回答!

「GIが出た母馬に同じ種牡馬を付ける場合、付けない場合 それぞれどんな時?」

 同じ種牡馬を付けるのは、GI馬の再現を期待したときです。付けない場合は、他の種牡馬と交配すれば違ったタイプの大物が出るのではないか、という期待感に基づいた選択です。

 GI馬を出すほどの優れた繁殖牝馬がいる場合、違う配合を試したときにそのGI馬と同等、あるいはさらに大きなスケールの名馬が誕生するのでは、という欲が出るのは普通です。とりわけ、GI馬を出した種牡馬よりも格上の種牡馬がいる場合、そちらを試してみるのは珍しいことではありません。