女子テニスの最終戦 GNPセグロス・WTAファイナルズ(メキシコ/カンクン、ハード)は1日、シングルス予選ラウンドロビンの第2戦が行われ、第6シードのO・ジャバー(チュニジア)が第7シードのM・ボンドロウソワ(チェコ)を6-4, 6-3の…

女子テニスの最終戦 GNPセグロス・WTAファイナルズ(メキシコ/カンクン、ハード)は1日、シングルス予選ラウンドロビンの第2戦が行われ、第6シードのO・ジャバー(チュニジア)が第7シードのM・ボンドロウソワ(チェコ)を6-4, 6-3のストレートで破り、予選ラウンドロビン1勝1敗とした。試合後のオンコートインタビューでジャバーは涙ながらに平和を訴え、現在戦争で苦しんでいる人々に賞金の一部を寄付すると発表した。
>>【動画】コート上で涙を流し平和を訴えるジャバー<<
同大会は今季の獲得ポイント上位8選手のみが出場できるシーズン最後の大会であり、賞金総額は900万ドル(約13億5,100万円)。4名ずつ2グループに別れ総当たりで対戦し、各組上位2名が準決勝に進出する。
世界ランク7位のジャバーは今季ツアー2勝を挙げ、ウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)では準優勝を飾るなど好成績を残し、2年連続2度目の最終戦出場を果たした。
初戦で第3シードのC・ガウフ(アメリカ)に敗れ迎えた第2戦。相手はウィンブルドンの決勝で敗れたボンドロウソワとなったが、ジャバーはウィナーを24本決めるなど積極的な姿勢をみせる。3度のブレークを許したジャバーだったが、自身はこれを上回る6度のブレークを奪い、1時間29分で準決勝進出に望みをつないだ。
今大会初白星を挙げたジャバーだったが、試合後のオンコートインタビューでは悲痛な面持ちで涙ながらに現在イスラエルで起きている戦争について語り、賞金の一部を寄付することを発表した。
「勝利はとてもうれしいけれど、正直、最近は全く楽しく過ごせていませんでした。世界の状況は私をとても悲しい気持ちにさせています」
「子どもたちや赤ちゃんが毎日亡くなっていくのを見るのはとてもつらいし、心が痛みます。賞金の一部をパレスチナの人々の支援のために寄付することにしました」
「今起きていることを考えると、この勝利だけで幸せな気持ちになることはできません」
「皆さんはテニスの応援にきているのに(違う話をしてしまって)ごめんなさい。でも毎日映像を見ていると、とてもフラストレーションがたまります」
「本当にごめんなさい。これは政治的なメッセージじゃないんです。これはただの人道的なメッセージです。私はこの世界の平和を願っています」
ジャバーは次戦で第2シードのI・シフィオンテク(ポーランド)と対戦する。
【GNPセグロス・WTAファイナルズのシングルスの組合せ・結果】
・バカラー グループ
A・サバレンカ 1勝1敗
J・ペグラ(アメリカ) 2勝0敗
E・ルバキナ(カザフスタン) 1勝1敗
M・サッカリ(ギリシャ) 0勝2敗
・チェトゥマル グループ
I・シフィオンテク 2勝0敗
C・ガウフ 1勝1敗
O・ジャバー 1勝1敗
M・ボンドロウソワ 0勝2敗