株式会社 J&J 事業創造は、クリエイティブ・アート・デジタルなどと融合し、新たなアイデアの力で伝統工芸品を工芸品というモノの価値に留めず、観光資源の開発や地域課題の解決、また工芸産地における新たな収益の軸になりえるよう、地域エコシ…

株式会社 J&J 事業創造は、クリエイティブ・アート・デジタルなどと融合し、新たなアイデアの力で伝統工芸品を工芸品というモノの価値に留めず、観光資源の開発や地域課題の解決、また工芸産地における新たな収益の軸になりえるよう、地域エコシステムへの活用をすすめるプロジェクト「Bank of Craft」を立ち上げた。

そのプロジェクト第一段として「京都・西陣織」と、日本最大級のアクションスポーツ・ストリートカルチャーマガジン「FINEPLAY」、そして、けん玉カルチャーを牽引する「430(フォーサーティー)」、スケートボードメディア「CURRENT(カレント)」がタッグを組んだプレミアムな「スケートボード」と「けん玉」が発売された。

本記事では、プロジェクトの核となるデザインを担当し、西陣の新たな文化を発信するグループ「N180(ニシジンワンエイティ―)」のメンバーである、株式会社安田 代表取締役の安田建太朗氏、木屋太 今河織物株式会社 代表取締役の今河宗一郎氏、 京都西陣おおば 代表取締役の大庭左由夫氏 の3名に話を伺った。

西陣織の歴史的な背景や直面している課題、そして異色のコラボレーションとなった「アーバンスポーツ×西陣織」に込めた想いとは―。日本が世界に誇る伝統文化、そして西洋が起源の文化であるストリートカルチャーが、クロスオーバーしたプロジェクトの中心人物に訊く。

安田建太朗(以下:安田)
今河宗一郎(以下:今河)
大庭左由夫(以下:大庭)

「多様性」が西陣織の特徴となった歴史的背景


左から安田建太朗、今河宗一郎、大庭左由夫

京都の織物の歴史は渡来人がやってきた1200年前ほどからはじまり、都であった期間も含めて長い歴史を持つ伝統工芸品だ。

いわゆる貴族・皇族や、富裕層からの細かいニーズに西陣織の職人は応えてきたため、細かい要望やニーズに応えられるような体制が整っていることが特徴的だ。


木屋太 今河織物株式会社 代表取締役の今河宗一郎氏

その体制を支えているのが、それぞれの工程のスペシャリストがいることで実現される「分業制」とのことだ。分業制が西陣織の特徴であり、「多様性」であると今河宗一郎氏は語った。

今河:日本人全員が着物を着ていた時代は、着物は特別な衣類という扱いではなく、普段着から式服など様々な用途がありました。そのニーズに合わせて帯や着物を西陣織のメーカーが作っていたので、「何かの伝統を守っていく」という事ではなく、その時代の背景に合わせたものをどんどん生み出していきました。その中で産業として効率よく作るために分業制が進み、各項目のスペシャリストが現れてきたことで、作れる製品の「多様性」が広がったことが西陣織の時代の背景ですね。

“現代”の西陣織が直面する課題


しかし時を経て、西陣織が抱える課題は多いという。
一番に挙げられる課題は後継者不足だ。

西陣織の多様性を支えてきた分業制において、各工程のスペシャリストが一人でも途絶えてしまうと全工程が滞ってしまうという問題が起きている。

西陣織のメーカー同士が後継者の育成を行うなど様々な施策を試しているが、規模が縮小するスピードに追い付いていないことが現状の課題である。

そういった問題解決のために立ち上がったのが、西陣の新たな文化を発信するグループ「N180」だ。


京都西陣おおば 代表取締役 大庭左由夫氏

国内唯一の「つづら糸」を使用する織物メーカーである、京都西陣おおば 代表取締役の大庭左由夫氏は以下のように語った。

大庭:そのような問題を抱える中で、我々は3人で「N180」という団体を立ち上げました。「180」というのは180度ひっくり返すという意味があって、現状を変えたいという意味があります。YouTubeチャンネルもやっていて、着物の産地としてファンの方に今の現状を知ってもらったり、作り手から見た帯や着物の魅力を伝えていく活動をしています。

「西陣織×アーバンスポーツ」に込められた想い


実際に完成したけん玉とスケートボードデッキ

N180の活動がきっかけとなり、今回の「Bank of Craft」が実現した。
今河氏は新たな製品づくりが必要な時期と考え「乗るしかない!」と応えた。

今河:私たちは単純に面白いもの、新しいもの好きなんですよね(笑)自分たちが望んでいたこととリンクしていたので、乗るしかないよねってことで本プロジェクトに参加しました。
着物などは文化的にトップダウンの要素が強い中で、ストリートカルチャーは正にボトムアップな文化であると思います。そういう部分で西陣織が全く違う世界に伝わるということはとても楽しみでした。

新たなアプローチで「新たな魅力」を


普段の制作において帯や着物というキャンバスの中でデザインを考えることは、「アート」と「製品」という2つの要素の両立が難しいという。

しかし、「こういったデザインを頂けると違った角度から挑戦ができるので刺激になった」と応えるのは、株式会社安田 代表取締役の安田建太朗氏。
更に今回の異色のコラボレーションに対しての印象を以下のように語った。

安田:けん玉に関してはもともと日本のお遊びだったものが、世界的な競技になっている中で、そこで西陣の柄の入ったけん玉が広がることはとても面白いなと思っています。スケートボードに関してはアメリカ発祥の文化ですが、スケーターが色んな技を出す時にデッキの裏から西陣織の精密な図案が見えるというのはとてもカッコいいなと思います。


株式会社安田 代表取締役 安田建太朗氏

最後に発売される製品を実際に手に取った感想と今後のビジョンを大庭氏が語った。

大庭:私たちは着物や帯のデザインをやっている中で、プロダクトにした時に他のジャンルのデザイナーが着眼するポイントが違うことは新鮮な驚きでした。西陣織は長い歴史があって過去にも多くのデザインを生み出してきていますが、ほかのデザイナーや視点によって新たな魅力を見せてくれるんじゃないかなという期待もあるので、もっと新しいコラボをしていきたいですね!


西陣織の産地として様々な歴史的背景がある中、こういった現代の新たな取り組みは日本中の伝統工芸品産地に新たな風を吹かせるのではないだろう。

今後も Bank of Craft のプロジェクト発展、そして伝統工芸品と織りなす新たな表現に注目していきたい。

 

これらのプロダクトはFINEPLAYのECサイトより絶賛販売中。
スケーター・けん玉プレイヤーからコレクターの皆さんまで、伝統工芸デザイン「京都・西陣織」とアーバンスポーツの異色のコラボレーションをぜひお楽しみください。


  

商品情報


伝統工芸デザインスケートボード&けん玉 フルセット
※限定10セット

「西陣織(京都)」とスケートボードメディア「CURRENT」のコラボレーションスケートボード 、そして「西陣織(京都)」とけん玉カルチャーを牽引する「430(フォーサーティー)」のコラボレーションけん玉のフルセット販売。

値段:¥35,000(税込38,500円)

<伝統工芸デザインスケートボード&けん玉 フルセット内容>
伝統工芸デザインけん玉 風神雷神
伝統工芸デザインけん玉  能衣短冊
伝統工芸デザインスケートボード 慶寿袙扇文

<️フルセット購入者限定>
オリジナルNFT、Bank of Craft 限定非売品Tシャツ、オリジナルストラップが、購入者特典としてプレゼント!
※Bank of Craft 限定非売品TシャツサイズはLサイズのみとなります。


  


【Bank of Craft×西陣織×430】
伝統工芸デザインけん玉 風神雷神

日本の伝統工芸デザイン「西陣織(京都)」とけん玉カルチャーを牽引する「430(フォーサーティー)」のコラボレーションけん玉。初心者から上級者まで扱えるように皿を大きくし、玉の穴のサイズも大き目にサイズスペックに調整され、玉をラバー塗装しグリップ力を高めバランストリックもやりやすくなっている。柔らかく重厚感のあるブナ素材を使用し、使用感、ビジュアル共に経年経過を楽しめる。また桐の専用箱に収納され、箱のままインテリアとしてもお楽しみいただける高級感あふれる仕様となっている。

値段:¥12,700(税込13,970円)
※けん玉1つのお値段となります。


  


【Bank of Craft×西陣織×430】
伝統工芸デザインけん玉 能衣短冊

日本の伝統工芸デザイン「西陣織(京都)」とけん玉カルチャーを牽引する「430(フォーサーティー)」のコラボレーションけん玉。初心者から上級者まで扱えるように皿を大きくし、玉の穴のサイズも大き目にサイズスペックに調整され、玉をラバー塗装しグリップ力を高めバランストリックもやりやすくなっている。柔らかく重厚感のあるブナ素材を使用し、使用感、ビジュアル共に経年経過を楽しめる。また桐の専用箱に収納され、箱のままインテリアとしてもお楽しみいただける高級感あふれる仕様となっている。

値段:¥12,700(税込13,970円)
※けん玉1つのお値段となります。


   


【Bank of Craft×西陣織×CURRENT】
伝統工芸デザインスケートボード 慶寿袙扇文

伝統工芸の新しいビジネスモデルの構築をミッションとし、伝統工芸の技術を活かし、変化や掛け合わせなどの手法を用い、現代の生活に即した形に整え、伝統工芸の価値を再構築し、伝統工芸の継承と発展を目指すプロジェクト「Bank of Craft」によって制作されたデザインスケートボード。
伝統工芸デザイン「西陣織(京都)」とスケートボードメディア「CURRENT」のコラボレーション。

値段:¥15,000(税込16,500円)


   

The post 西陣織の文化に新たな風を!「Bank of Craft」が織りなす“ストリート”との融合 first appeared on FINEPLAY.