(22日、関西大学ラグビー、京産大35―8近大) リーグ3連覇をめざす京産大が、2年生SOの活躍で開幕4連勝を飾った。 14―8の前半38分、京産大のSO奈須は敵陣22メートル付近でパスを受けると、1人、2人と相手のタックルをかわして独走…

 (22日、関西大学ラグビー、京産大35―8近大)

 リーグ3連覇をめざす京産大が、2年生SOの活躍で開幕4連勝を飾った。

 14―8の前半38分、京産大のSO奈須は敵陣22メートル付近でパスを受けると、1人、2人と相手のタックルをかわして独走し、一気にトライを決めた。この試合、先制トライに続く、自身2トライ目。後半開始直後もトライを挙げて、チームを勢いづけた。

 開幕試合の関大戦で右太ももの裏を痛めて、3試合ぶりの復帰。「どこのスペースが空いているかを意識して、グラウンドの外から見ていた経験を生かすことができた」

 試合をコントロールする司令塔ながら、俊足を生かして自身でもトライを奪えるのが魅力の19歳。それもそのはず、もともとはFBだった。

 京都府出身。高校は滋賀の強豪・光泉カトリックに進学し、FBとして活躍した。大学は「地元のチームで優勝したい」と京産大に進んだ。

 SOへの転向は、この春。2年連続の全国選手権4強入りに貢献した4年生が引退し、下級生ながら抜擢(ばってき)された。

 「与えられたポジションを精いっぱいやりたい」と奈須。関東大学対抗戦やワールドカップの映像を積極的に見て学び、力を磨いてきたという。

 広瀬監督は「FBをやっていたことで、パスやキックのタイミングを感覚的に分かっていて、判断が良い。これからも力を発揮してくれると思う」と期待する。

 奈須は「SOはボールタッチが多いので楽しいけど、周りを生かす力がまだまだ足りていない。もっと練習していきたい」と意気込む。

 昨年度の全国選手権はベンチに入れず、スタンドから応援した。今年度は関西で3連覇し、自分がグラウンドに立って、大学日本一をめざす。(佐藤祐生)