今年は菊花賞(3歳牡牝・GI・芝3000m)に1勝馬が3頭エントリー。中でも筆頭格は日本ダービーで3着だったハーツコンチェルト(牡3、美浦・武井亮厩舎)だろう。  ハーツコンチェルトは父ハーツクライ、母ナスノシベリウス、母の父Unbri…

 今年は菊花賞(3歳牡牝・GI・芝3000m)に1勝馬が3頭エントリー。中でも筆頭格は日本ダービーで3着だったハーツコンチェルト(牡3、美浦・武井亮厩舎)だろう。

 ハーツコンチェルトは父ハーツクライ、母ナスノシベリウス、母の父Unbridled's Songの血統。17年ホープフルSで5着だったナスノシンフォニーの全弟。父&母の父の組み合わせは、GIを2勝したスワーヴリチャード、昨年のジャパンダートダービーを制したノットゥルノと同じで、ハーツクライを代表するニックスとして知られる。

 ここまで7戦1勝。昨年9月に中京の新馬を8馬身差で圧勝し、一気にクラシック候補に浮上した。その後は人気を裏切るレースが続いたが、青葉賞でスキルヴィングの2着に食い込み、日本ダービーの出走権を獲得。続く本番でも出遅れから巻き返してタスティエーラからクビ+ハナ差の3着に健闘し、世代上位の力を示した。秋初戦の神戸新聞杯は5着に終わったが、勝ったサトノグランツからは僅か0秒1差。終始外々を回る形になったことを考慮すれば、及第点の内容だったといえる。

 86年以降に限ると、菊花賞における1勝馬は18年エタリオウの2着が最高着順。ハーツコンチェルトには待望の2勝目がGI初制覇という快挙を期待したい。