ウェールズとの肉弾戦を制したアルゼンチン。その快進撃に国内メディアも熱狂している。(C)Getty Images 現地10月14日、ラグビーワールドカップ(W杯)フランス大会は、準々決勝がスタート。日本を退けて1次リーグD組を2位で通過した…

ウェールズとの肉弾戦を制したアルゼンチン。その快進撃に国内メディアも熱狂している。(C)Getty Images

 現地10月14日、ラグビーワールドカップ(W杯)フランス大会は、準々決勝がスタート。日本を退けて1次リーグD組を2位で通過したアルゼンチン代表は、C組1位のウェールズと対戦して29-17で勝利。2大会ぶりとなる4強進出を決めた。

 南仏マルセイユの熱狂的なラグビーファンを興奮させる見事な逆転劇だった。

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 序盤は疲労もあってか動きに精彩を欠いたアルゼンチンは、16分に相手SOダン・ビガーに先制トライを献上。直後のコンバージョンも決められて7点を先行される。それでも10点差を追った39分にWTBボフェリのPGで3点を返すと、前半ロスタイムにPGで加点。徐々に試合の主導権を引き寄せていった。

 後半は44分にボフェリのPGで1点差に迫ると、わずか4分後に約55メートルのPGを決めて逆転。その後、再びリードを許したロス・プーマス(ラグビーアルゼンチン代表の愛称)だったが、28分に途中出場のホエル・スクラビのトライとコンバージョンでふたたび試合をひっくり返した。

 そして、試合終了間際の77分にハーフウェー付近でのディフェンスでSOニコラス・サンチェスがインターセプトに成功。そのまま50メートルを独走してダメ押しのトライ。W杯において過去2戦2敗と相性の悪い「赤い竜」を退けた。

 74分には、果敢に仕掛けたウェールズのWTBルイス・リースザミットをトライ寸前で、CTBマティアス・モローニが身体を張った懸命なタックルで食い止めるなど、文字通りの肉弾戦を制したアルゼンチン。彼らの2大会ぶりの4強進出の快挙には、母国メディアも熱狂している。

 アルゼンチンのスポーツ専門局『Tyc Sports』は「歴史的快挙だ!」と大々的に報道。また、日刊紙『Infobae』も「ロス・プーマスは歴史を作った。彼らは永久に続くであろう不利な立場をも克服して、まさに神話上のライバルを打ち負かした」と格上であるウェールズからのアップセットを絶賛した。

 史上3度目となるベスト4進出を決めたアルゼンチン。彼らの歴史的な快進撃はどこまで続くのか。現地10月20日に行われる決勝進出を懸けた準決勝は、“オールブラックス”ことニュージーランド代表と激突する。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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