日本人でトップに立った大谷(左)。それに続いたのは近藤だった。(C)Getty Images 興味深いランキングが明らか…

日本人でトップに立った大谷(左)。それに続いたのは近藤だった。(C)Getty Images

 興味深いランキングが明らかになった。話題となっているのは、アメリカ人のショーン・スプラドリング記者が自身のX(旧ツイッター)で公開した主要リーグのWARランクだ。

 そもそも「WAR」とは打撃・走塁・守備・投球を得点価値というスケールに落とし込み、すべての選手を一つの指標で比較していくものだ。Wins Above Replacementの名の通り、「勝利」にどれだけ貢献できたのかを示している。

【動画】右手一本で特大の衝撃打球!大谷翔平の電光掲示板破壊シーンを見る

 近年のメジャーリーグでは、年間のMVPを決するうえで、どれだけ高いWARを残せたが重要視される風潮にある。たとえタイトルホルダーでないにしても、「Most Valuable Player」における「価値のある」部分はWARが基準となって検証されている。

 では、米球界で重宝されるWARランクはいかなるものになったのか。スプラドリング記者が各国のデーターサイトを基に算出したものによれば、メジャーリーグにおいて日本人初の本塁打王となった大谷翔平(エンゼルス)が1位で、2位には史上初の「40本塁打以上&70盗塁」をやってのけたロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス)がランクイン。ともに規格外の活躍を見せた天才が居並んだ。

 注目のNPBプレーヤーは、上位10人の内になんと3人も食い込んだ。最上位は全体2位タイに入った近藤健介。今季からソフトバンクでプレーした30歳は、本塁打王と打点のタイトルを獲得するなど声価を高めた。そんな侍ジャパン戦士に続いたのが、阪神の不動のリードオフマンである近本光司とオリックスの絶対的エースである山本由伸。いずれもリーグ制覇の立役者たちが高い評価を得る形となった。

 スプラドリング記者のまとめたニッチなランキング結果には、現地の野球マニアたちも反応。「コンドウに興味を示さなかったことに自責の念にかられるスカウトもいるはずだ」「やはりオオタニは世界一だ」といった声が相次いだ。

 もちろんリーグの質や対戦相手が異なるため、一概に比較できるものではない。それでも各国のスターたちを単純に見比べられるWARは、野球人気の幅を広げるのに一役買っている。それは間違いなさそうだ。

【2023年、世界のWARランキング10傑】
1位:大谷翔平(エンゼルス=MLB/9.0)
2位:ロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス=MLB/8.3)
   ムーキー・ベッツ(ドジャース=MLB/8.3)
   近藤健介(ソフトバンク=NPB/8.3)
5位:フレディ・フリーマン(ドジャース=MLB/7.9)
6位:近本光司(阪神=NPB/7.2)
7位:山本由伸(オリックス=NPB/7.0)
8位:ロ・シファン(ハンファ=KBO/6.8)
9位:エリック・フェッディ(ダイノス=KBO/6.7)
   マット・オルソン(ブレーブス=MLB/6.7)

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

【関連記事】「オオタニはさっさと出ていけ」エ軍地元識者がぶち上げた“大谷翔平不要論”に物議 ファンから批判も「英雄伝は終わりだ」

【関連記事】「ボストンが“日本人帝国”を築こうとしている」大谷翔平と山本由伸の両獲りをレッドソックスが狙う?実現すれば日本人スター3選手が“共演”

【関連記事】「結局のところ史上屈指」米識者も“MVP”に選出した大谷翔平の理解不能さ「投手としてCY賞級。打率は3割を超えている」