憧れのアスリートが全国の部活チームを訪問し、ヒーローたちの言葉やアクションを通じて、部活生が持つポテンシャルを最大限にひきだす部活生応援プロジェクト「Rise UP」。 第3弾は元バスケットボール日本代表キャプテン・篠山竜青選手(川…

憧れのアスリートが全国の部活チームを訪問し、ヒーローたちの言葉やアクションを通じて、部活生が持つポテンシャルを最大限にひきだす部活生応援プロジェクト「Rise UP」。

第3弾は元バスケットボール日本代表キャプテン・篠山竜青選手(川崎ブレイブサンダース所属)。今回は、篠山選手が在籍する川崎ブレイブサンダースと同郷の桐光学園高校バスケットボール部。ウインターカップ9年連続出場を決めたばかりの神奈川の強豪校だ。

▼動画は「RiseUP」特設ページから
https://sportsbull.jp/riseup/

「僕、神奈川出身なので、中学校のときに何回かここに来て試合させてもらったことがあるんですよ。懐かしい感じですね。ウインターカップの出場も決めているということで、神奈川県代表として活躍してもらえるように何か伝えられればと思います。」

生徒たちが練習するその裏で、篠山選手はサプライズ登場に向けて体育館に潜入。
ステージ裏に隠れて、隙間から練習をモニタリングする。
「サプライズってもっとウキウキするものだと思うんですけど、こっち側はめちゃくちゃ不安…。喜んでくれるかなー。」

ついに篠山選手が生徒たちの前にサプライズ登場。生徒たちは一瞬静かになるも、「え?え?え!え!え?え!」と驚く。篠山選手は「ウインターカップ出場おめでとうございます!」と祝福の言葉を述べた。
練習が再開されると思いきや、篠山選手の発案で、サプライズ登場のテイク2を撮り直した。1度目は硬直してしまった生徒たちだったが、2度目は全員が後ろにひっくり返る、見事なリアクションを見せた。

そして、ドリブル無しのオールコート4対4の練習を開始。ドリブルができないということは必ずパスを受け取れるところに走り込む選手が必要となるため、走量が増える、ハードな練習だ。

篠山選手がアドバイスを伝える。「ドリブルないってわかっているならもっと激しくディフェンスできるはずだし、それに対して裏をかくようなプレーができるはず。ディフェンスの質が上がれば、オフェンスの質も上がっていく。そしてもう1つ、ミスして諦めるのか、そこからついていくのでかなり差が生まれてくる」。

出身地の話なども交え交流しながらも、篠山選手が求めることはハイレベルだ。しかし、強豪校である桐光学園の生徒たちも喰らいついていく。

練習の後は、生徒から篠山選手への質問コーナーが設けられた。
篠山選手は試合前のメンタルについて問われ、
「初戦で一番嫌なのは本気で勝ちにくる奴らの顔。ウインターカップ1発目、格上のチームと当たることになっても、マジで勝ちにいこう。なんかやってやろうっていう気持ちが大事。そういう気持ちが重なって何か起きる。そういう気持ちを持つべき」と語った。

最後に篠山選手は「桐光学園や法政二高、チームの中では話題になります。みんなが思っているより川崎の代表として気にかけています。応援しています。」と気持ちを伝えた。

キャプテンの島村くんは「僕たちの目標はメインコートに立つこと。そしてその先にあるウインターカップで優勝すること。これからもこの経験を生かして頑張りたいと思います。ありがとうございました。」と意気込みと感謝の言葉を述べた。

生徒たちは体育館から教室へと移動し、後半は株式会社 明治の栄養士 田中麻依子さんによる、スポーツ栄養講座が行われた。

冒頭には、篠山選手から「僕が高校生の頃は栄養学とかわかってなかった。なんとなくスナック菓子をチームでやめようとかやっていただけだった。もっと早く栄養学を学んでやっていたらもっとすごい選手になれたんじゃないかと思う。科学的にアスリートにとっていいもの、悪いものが精査されてきている時代。こういう機会をうまく使うことができるかが大事」とメッセージが伝えられた。

栄養講座では、激しい運動をするアスリートは風邪をひきやすいということ、風邪をひきにくくするために意識してとって欲しい4つの栄養素などが説明された。
「試合当日の食事のこだわるべきことは、炭水化物とビタミンを多く取ること。試合後の食事は炭水化物とタンパク質を特に多く取ることで、翌日も良いパフォーマンスができます」。
生徒たちは一生懸命メモをとり、頷きながら講義を受けた。

栄養講座の最後に田中さんより、生徒たちへ「今日伝えたことを考えて行動を起こすか、起こさないかはみなさん自身にかかっています。全てを完璧にすることは難しいけど、何か1つでも目標を設定して続けることが大事だと思います」とメッセージが伝えられた。

「体重(体脂肪率)を減らしたい、炭水化物を減らすべきでしょうか?」という生徒の質問に対し、田中さんは「まず気にして欲しいのは脂質。激しいスポーツをやっていることと、成長期ということを考えると、炭水化物はしっかり取って欲しい。1週間で食べたものの記録をつけ、お菓子などを食べていないか食生活を省みてみるといいと思います」と伝えた。

講義を終え、キャプテンの島村くんは、
「篠山選手の指導、栄養士の方の講座のおかげで、自分が普段やれていると思っていたことが全然できていないことに気がつけた。心・技・体の全てを今日教わったので、今日の夜からでも実践していきたい」と特別レッスンを振り返った。

今回が3回目の実施となった、『Rise UP』プロジェクト。技術だけでなく、メンタル、体調管理が重要だということが、トップアスリートから直接生徒たちに伝えられた。スポーツ選手にとって、重要な時期だとされる高校生年代。このプロジェクトが、現役部活生である、桐光学園男子バスケットボール部の「強さ」を引き出すきっかけとなったことは確かだろう。

次はどんなアスリートが、どんな学校を訪れるのか注目だ。

◼︎篠山竜青選手(川崎ブレイブサンダース)
1988年7月20日生まれ。神奈川県横浜市出身。
ポジションはポイントガード。
小学3年からバスケットボールを始め、北陸高校では3年時にインターハイで優勝。
日本大学を経て2011年東芝ブレイブサンダース(現・川崎ブレイブサンダース)に加入し、2014年から7季連続チームのキャプテンを務め6度の優勝を経験。新シーズンとなる2023-24シーズンも通算9度目となるキャプテンに就任する。
2016年に日本代表に選出以降キャプテンを務め、21年ぶりのW杯出場権獲得、45年ぶりの日本男子バスケットボールのオリンピック出場に大きく貢献。

川崎ブレイブサンダース公式ページ :https://kawasaki-bravethunders.com/