今年のドラフトで1位指名権を獲得し、ビクター・ウェンバンヤマをロスターに加えたサンアントニオ・スパーズ。ウェンバンヤマは身長…

 今年のドラフトで1位指名権を獲得し、ビクター・ウェンバンヤマをロスターに加えたサンアントニオ・スパーズ。ウェンバンヤマは身長224センチ、ウイングスパン234センチという体躯を誇りつつ、多彩なスキルセットも併せ持つまさに“期待の新星”だ。

 レギュラーシーズンの開幕に向けてスパーズはトレーニングキャンプを開催。ウェンバンヤマはポジションこそフォワード兼センターに登録されているが、練習ではすべてのロールに挑戦しているようだ。『NBA.com』のマイケル・C・ライト記者が伝えている。

「本当にポジションの制限はないよ。多くのセット、色んなプレーがあるなかで、僕がどの位置にいるか次第だ。ポイントガードでもいいし、ウイングでもいい。不自由なく動けているね」(ウェンバンヤマ)

 母国・フランスで数々の功績を成し遂げてきたウェンバンヤマだが、NBAでは1年目のルーキー。覚えなければならない動きや決め事がいくつもあり、「新しいセットプレーやルール、あらゆる情報がどんどん入ってくる」と難しさを感じているという。

「本当に、知らないことがまだまだたくさんある。かなり苦戦しているよ。コートにいるときは集中しなければいけないし、1秒でも気を抜けば次の15秒が台無しになってしまうような感じだ」

 ケルドン・ジョンソン、デビン・バッセル、ジェレミー・ソーハンなど、ウェンバンヤマとともに今後の球団を担う若手の育成も進めているスパーズ。2021-22シーズンから同球団に在籍しているベテランフォワードのダグ・マクダーモットは、「新たな姿になるだろう」と今シーズンのチームに期待を寄せている。

「うちには実力のある選手が幅広く集まっている。ジェレミーはポイントフォワードの役割もこなせるし、ケルドンとデビンは優れた点取り屋だ。それに、ザック(・コリンズ)はセンターとしてフロアを広げることができる。彼らを見るのは本当に楽しいよ。僕らはみんな、これまでとは異なったスポットにも立つ練習に励んでいる。どのポジションでやるかなんて、まだまだ分からないよ」

 ここ数シーズンは優勝争いから遠ざかっているものの、スパーズは着実に古豪復活に向けて進んでいる。昨シーズンは22勝60敗でウェスタン・カンファレンスの最下位に沈んだが、今シーズンは球界から注目を集める大型新人とともに、どこまで順位を伸ばせるだろうか。

【動画】サマーリーグでダブルダブルを披露したウェンバンヤマ!