完敗に終わった藤枝との静岡三国決戦の後、清水エスパルスの選手たちはどう気持ちを立て直したのかを権田修一に聞いたが、ある…
完敗に終わった藤枝との”静岡三国決戦”の後、清水エスパルスの選手たちはどう気持ちを立て直したのかを権田修一に聞いたが、ある意味で愚問だったかもしれない。なぜならば、次の試合はダービーだからだ。
権田は「やっぱりうちの選手は町田戦もそうでしたけど、本当にどう頑張ったって気持ちが変わらない試合は強いですよね」と語る。ダービーは特別だが、これまでも清水よりも順位が上のチームとの対戦などで力を発揮して、この順位まで浮上してきた流れがある。
「個人的には正直、この後、ここをしっかりやらなきゃなという思いがあって……。勝負どころで強い経験ある選手も多いし、パワーを持って臨める選手が多い」
去年はそういう強さがあまり出なかったと権田は言うが、昨年の途中から移籍してきた乾貴士に加え、吉田豊や高橋祐治といったJ1経験も豊富な選手たちが、間違いなくチームの大一番でのメンタリティを引き上げているし、それは痺れるようなアジア最終予選やカタールW杯のドイツ戦、スペイン戦などを経験してきた権田にも感じる心強さではある。しかし、それが逆に大一番とは言われない試合でノーマルに発揮できない。
もちろん藤枝のように、清水をリスペクトして対策を取ってくると、ストレートにストロングを発揮しにくい状況になるが、メンタル的なところは意識の持ち方次第で引き上げられる部分でもある。権田は「こういうビッグゲームの後。前も町田にホームで勝った後とか……なかなかその基準を見せるのは難しいってなってくる」と主張する。
「やっぱりこの1週間は監督だけじゃなくて、全員が研ぎ澄まして過ごせました。それをスタンダードにしないと。来週ダービーじゃない。磐田との2、3位の試合じゃないから、もうちょっと準備は軽くていいかなってすると、そのちょっと軽くしたところで一歩が出なくなる」
■「今日のダービーが最低限」
ダービーに100%を注ぎ込んできたのは磐田も同じだ。キャプテンの山田大記も「どちらが自動昇格権を掴み取るかと言うものを決するような大事な意味合いを持つダービーになる」と語っていたように、清水がダービーを勝利したことの意味は大きい。しかし、ここからの4試合で勝ち点3を落として、磐田やヴェルディ、あるいは急上昇中のジェフ千葉などに自動昇格の枠を奪われたら、意味をなさなくなってしまうのだ。権田は取材の最後にこう締めくくった。
「それは監督は分かってると思いますし、選手たちも分かってると思うので。そこの部分は今日のダービーが最低限、これが一番下だよぐらいの感覚で、あと4試合行ければいいかなと思います」
(取材・文/河治良幸)