サウジアラビアロイヤルカップ(2歳・GIII・芝1600m)は朝日杯FSに直結する一戦として知られる。15年に重賞に昇格して以降の勝ち馬8頭のうち、5頭が朝日杯FSに出走。17年ダノンプレミアム、19年サリオス、そして昨年のドルチェモア…

 サウジアラビアロイヤルカップ(2歳・GIII・芝1600m)は朝日杯FSに直結する一戦として知られる。15年に重賞に昇格して以降の勝ち馬8頭のうち、5頭が朝日杯FSに出走。17年ダノンプレミアム、19年サリオス、そして昨年のドルチェモアが勝利するなど、[3-1-1-0]の勝率60%、複勝率100%と素晴らしい成績を残している。

 これは決して偶然ではない。両レースの結びつきが強いのは、よく似たコースで行われることに理由がある。サウジアラビアRCが東京芝1600mなら、朝日杯FSは阪神芝1600m。左回りと右回りの違いこそあるが、ともに直線が長く、決め手が生きる舞台設定なのだ。したがってサウジアラビアRCを勝利=朝日杯FSで主役となるのは、自然な流れといえる。

 今年も少頭数ながら、素質馬が揃った。主役のボンドガール(牝2、美浦・手塚貴久厩舎)は牝馬なので、勝てば朝日杯FSと同舞台の阪神JFの最有力候補に浮上するだろう。一方、牡馬ではマイルCS覇者のブルーメンブラットを母に持つシュトラウス(牡2、美浦・武井亮厩舎)、新種牡馬ブリックスアンドモルタルの産駒となるゴンバデカーブース(牡2、美浦・堀宣行厩舎)に注目が集まる。

 年末の2歳GIへ王手にかけるのはどの馬か。いずれにしても要注目の一戦となることは間違いない。