サウジアラビアロイヤルカップ(2歳・GIII・芝1600m)はボンドガール(牝2、美浦・手塚貴久厩舎)が不動の主役だ。  ボンドガールがGI級であることは、デビュー戦の時計が証明している。2つのデータを紹介しよう。まずは一つ目。2歳6月…

 サウジアラビアロイヤルカップ(2歳・GIII・芝1600m)はボンドガール(牝2、美浦・手塚貴久厩舎)が不動の主役だ。

 ボンドガールがGI級であることは、デビュー戦の時計が証明している。2つのデータを紹介しよう。まずは一つ目。2歳6月の東京芝1600mの新馬戦に限ると、勝ち時計が1分35秒0以内、かつ上がり3F最速で勝った馬は17年のステルヴィオ(1分34秒8)、18年のグランアレグリア(1分33秒6)、そしてボンドガール(1分34秒6)の3頭のみ。言うまでもないが、過去の該当馬2頭は後のGI馬である。

 二つ目のデータも凄い。東京芝1600m以上の2歳戦において、上がり5Fが57秒9以内、かつ上がり3F最速で勝った馬は過去に8頭。古い方から順に挙げると、18年新馬のグランアレグリア、19年サウジアラビアRCのサリオス、19年東京スポーツ杯2歳Sのコントレイル、21年新馬のジオグリフ、21年東京スポーツ杯2歳Sのイクイノックス、21年赤松賞のナミュール、21年新馬のサリエラ、そしてボンドガールである。過去の該当馬7頭のうち、5頭は後のGI馬。残りの2頭もナミュールがGII1着&GI2着、サリエラもGII2着の実績馬だから、超ハイレベルのラインナップといえるだろう。

 待望の2戦目となる今回、ボンドガールはデータ通りにGI級であることを証明するのか。それともデータはあくまでデータなのか。いずれにしても、その走りから目が離せない。