今週は東京競馬場で、第9回サウジアラビアRC(GIII、芝1600m)が行われる。過去にはダノンプレミアム、グランアレグ…

今週は東京競馬場で、第9回サウジアラビアRC(GIII、芝1600m)が行われる。過去にはダノンプレミアム、グランアレグリア、サリオスといったGI馬が制した出世レース。来年のクラシック戦線を占ううえで見逃せない一戦だ。

ここでは馬券検討のヒントとして、出走馬9頭の全頭分析を行う。

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サウジアラビアRC2023全頭分析

・ウインアクトゥール

3戦目で勝ち上がった前走。2着に逃げ馬が残ったレースを番手追走での勝利と、展開が向いた点は否めない。未知の距離替わりも気がかりだ。

・エコロマーズ

1勝クラスですら馬券外に敗れる現状。厳しい。

・ゴンバデカーブース

この舞台で逃げ切り勝ちを決めた前走。走破時計も悪くないが、新馬戦の時点で逃げる競馬を選択した点が吉と出るか凶と出るか……これが悩ましいところだ。スパッと切れる印象がない点から、勝ち切るゾーンには置きづらい。

・シュトラウス

不良馬場に見舞われた前走だが、逃げる競馬で上がり3F34秒5。次位との上がり3Fの差は1秒3と、スピードの違いで逃げる競馬になっただけと捉えたほうが良さそうだ。良馬場適性は未知数だが、前走の切れ味を良馬場に換算すると怪物級の可能性あり。当然、軽くは扱えない。

・ハッピーサプライズ

昇級後は精彩を欠く競馬。厳しい。

・ボンドガール

この馬で強調したいのは前走負かした相手。次走圧勝のチェルヴィニアをはじめ、2-6着馬の次走芝成績は【4-0-0-0】とすさまじい成績を残しているのだ。前走のラスト3Fは11秒2-11秒0-11秒1。兄ダノンベルーガに続く新馬→重賞の連勝に向けて死角はない。

・マイネルブリックス

除外明けの一戦だが、ここはいかにも相手が揃った。厳しいだろう。

・マリンバンカー

芝1200mの前走勝ち時計は平凡。マイルへの距離延長もプラスとは思えない。

・レーヴジーニアル

道悪だったとはいえ、こちらも前走勝ち時計は平凡。連続好走は至難の業と言える。

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著者プロフィール

田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家 競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。