2023年10月4日 松戸競輪第1回オールガールズクラシックG1(最終日)※ナイター開催今年新設されたガールズケイリンの二つ目のG1タイトル戦、第1回オールガールズクラシックG1は、松戸競輪場を舞台に、ナイターで10月2日より開催された。白…

2023年10月4日 松戸競輪
第1回オールガールズクラシックG1(最終日)
※ナイター開催

今年新設されたガールズケイリンの二つ目のG1タイトル戦、第1回オールガールズクラシックG1は、松戸競輪場を舞台に、ナイターで10月2日より開催された。
白熱のシリーズは、33バンクの特徴を生かした速い展開で、ファンを魅了した。その激戦を連勝で潜り抜けてきたのは、直前のアジア大会でメダル獲得の戦績を残した佐藤水菜と太田りゆ。連日、ともに他を寄せ付けない走りで決勝に駒を進めてきた。一方、すでにG1タイトルを持つ児玉碧衣や俊敏な動きとパワーを兼ね備えた久米詩も、抜群の存在感を示した。また、尾方真生や吉川美穂も持ち味を発揮すれば、実力者の石井寛子も意地を見せる走りで食い下がり、この7名が第1回大会のファイナリストとなった。
注目が集まる決勝は、強い雨が降りしきる中で号砲を迎えた。レースは、打鐘過ぎに先行態勢に入った児玉を、最終2センターでとらえた佐藤が後続を引き離してゴール。初のG1タイトルを無傷の3連勝で手中に収めると同時に、ガールズグランプリ2023の出場権を獲得した。

【開催レポート】
2日目 初日 前検日 チャリレンジャーインタビュー

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【オールガールズクラシック(最終日)12R=L級ガールズ決勝】
1/久米詩(L1・静岡116期)
2/児玉碧衣(L1・福岡108期)
3/佐藤水菜(L1・神奈川114期)
4/太田りゆ(L1・埼玉112期)
5/尾方真生(L1・福岡118期)
6/吉川美穂(L1・和歌山120期)
7/石井寛子(L1・東京104期)

【レース展開】



誘導以下、5尾方、6吉川、1久米、4太田、2児玉、3佐藤、7石井で最終的に隊列は整う。まず児玉が上昇して、打鐘過ぎに尾方をかわして先頭に立つ。児玉の仕掛けに、久米が続く。児玉の先行に対して、5番手の太田は最終HS前からスパートするも、3番手付近まで。太田の後位に位置していた佐藤は最終2コーナーから捲りを打つと、大外を一気にとらえて最終4コーナーで先頭に立ち、後続を引き離しての優勝ゴール。4コーナーでうまく外に持ち出した吉川が2着。児玉の後位から抜け出した久米が3着に入線した。

【オールガールズクラシック決勝=結果】
2車単3-6 1,780円(6番人気)
3連単3-6-1 6,200円(21番人気)
決まり手:捲り-差し



優勝/佐藤水菜(L1・神奈川114期)
次走出場予定/小倉G1(11月21日~23日)

初代女王と言うのは、これから先も名前を挙げてもらえるので、すごく重要な大会。後世に自分の名前を知ってもらえるチャンスが増えたので、嬉しいです。
1周半は行くつもりでしたが、自分をけん制していたので、(仕掛ける)タイミングは来るだろうなと思い、行けるところから行こうと思っていました。自分が最初に仕掛けようと思っていたけど、冷静に見極めて、浮かされないようにだけ考えて。あとはスピードが合わないように、ゴールだけ見て、前々にという意識でした。
4コーナーを下りきる前に、横の選手がいなくなったので、あとは後ろから差されないように。そこだけは頭に入れて、でも(勝利の)確信はしていました。
今日は雨ですごく自転車が勝手に進んだので、落ち着いてコントロールしていかないといけない。だからこそ、どこから行ってもいいと思ったし、行けるなとも思っていました。自分の体調もうまく制御できたと思います。
これからもメインは自転車競技になりますが、今の自分の実力では金メダルは難しいところにあります。上の選手に、あと半年以内にしっかりと追いついて、追い越さないと厳しい。今日のレースもそうですけど、自分に自信を持たないで、1日、1日を大事にして、トレーニングしていかないといけないと思っています。現状に満足してしまったら、自分はそれで終わりと思っているし、満足していません。危機感をもって、もっと、もっと、強くなりたいです。





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【ガールズケイリン選考用獲得賞金ランキング】(オールガールズクラシック終了時点)

1位 久米 詩 22,701,500円
2位 児玉碧衣 21,915,500円
3位 吉川美穂 17,410,500円
4位 尾方真生 16,879,000円
5位 石井寛子 16,854,000円
6位 坂口楓華 16,571,500円
7位 小林莉子 14,101,600円
8位 柳原真緒 14,058,000円
9位 山原さくら 13,247,000円
10位 佐藤水菜 13,014,000円
11位 奥井 迪 12,144,000円
12位 鈴木美教 12,100,200円
13位 中野 咲 11,806,700円
14位 村田奈穂 11,752,000円
15位 那須萌美 11,701,500円
16位 野口諭実可 11,595,000円
17位 荒牧聖未 11,588,000円
18位 吉岡詩織 11,479,500円
19位 小林優香 11,204,000円
20位 細田愛未 11,149,000円
JKA調

※涙の初優勝に、復活の優勝劇など。松戸競輪最終日の注目レースプレイバックは次ページをご覧ください→

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\第1回オールガールズクラシック(最終日)注目選手ピックアップ/

【最終日4R=L級ガールズ決勝A】


「先行一本で頑張ります」
優勝/刈込奈那(L1・千葉120期)

実感が湧かないのですが、同期が迎えてくれて良かったです。今日は、Sが取れなくて絶望していたのですが、自分がいけるのは打鐘しかないと思いました。いつも、このバンクを練習に使わせてもらっています。励ましてくれる同期と師匠(江本博明)も誘導でいて「がんばらなきゃ」と、思っていました。戦い方の手札を増やせば、他の選手を惑わせることになると思いますが、当分は先行一本でいきたいと思います。

【最終日5R=L級ガールズ決勝B】


「次は自力で完全優勝を狙いたい」
優勝/竹野百香(L1・三重124期)

(最終BS)凄くキツくて焦りました。脚が一杯、一杯で、最後は気合いでした。本当はSを取りたかったのですが、中団からになってしまいましたね。予想通り、フタをされる形になり、反省しています。そのあとは、早め早めの仕掛けを心がけました。最後の直線で伸びて良かったです。決勝は、私が先行したら勝てなかったかもしれないので、これからは自力の脚をしっかりつけて、また松戸で走る時は、自力で完全優勝できれば。3、4年、遅くとも5年後にはG1の舞台に立てるよう、出場できたらいいなと思います。

【最終日6R=L級ガールズ決勝C】


「次のG1機会を目指して」
優勝/石井貴子(L1・千葉106期)
チャリレンジャー(スポンサード選手)

またちゃんと走れて、ゴールできて良かったです。初日、2日目とレースプランに変更はなく、行けるところから、しっかり仕掛けられるようにと、考えながらの戦いでした。今できる精いっぱい、基本をしっかりやる思いで走っていました。今は、その日やれることを「ちゃんとやれているか」だけを見るようにしています。たくさんの方が声をかけてくださって、走っていない間のファン投票や、こうして復帰した後も、変わらず応援していただけるので、ありがたいです。精いっぱい走ることしかできませんが、少しずつでも返せたらと思います。G1は、半年間しっかりとコンスタントに成績を残した選手が走れる舞台なので、今、私が走れていないのは、そこを満たせなかったから。次の機会はそれを満たせるように、頑張ろうと思います。

【最終日9R=L級ガールズ選抜】


「G1は初日が大切」
1着/鈴木奈央(L1・静岡110期)
チャリレンジャー(スポンサード選手)

33バンクで雨の時は、前からの展開の方がいい着を取れているので、初手で前を取ることだけを考えていました。(小林)優香さんが上がってきたし、吉岡(詩織)さんが仕掛けてくると思っていたので、優香さんに飛び付いてもらってから、最終4コーナー勝負がいいと思い、自分の前に。自分としては、踏み続けるレースが得意なので、最後まで脚力を使わずに回れましたし、最後は差し切る自信がありました。今回は初日の6着が痛かったです。G1で初めての1着は、次に繋がると思いますが、G1は初日が大切で、パールカップもギリギリの勝ち上がりだったので、初日に照準を持って来られていないのが課題だと思います。頑張ります。