10月3日(現地時間2日、日付は以下同)。この日NBAでは大部分のチームがメディアデイを行ない、翌4日から2023-24シー…

 10月3日(現地時間2日、日付は以下同)。この日NBAでは大部分のチームがメディアデイを行ない、翌4日から2023-24シーズンのトレーニングキャンプをスタートすることとなった。

 フィラデルフィア・セブンティシクサーズでは昨シーズンのMVPジョエル・エンビードを筆頭に、タイリース・マクシーやトバイアス・ハリス、PJ・タッカー、パトリック・ベバリー、ダニー・グリーンらが新シーズンに向けた写真撮影やメディア対応をこなした。

 だがオールスター選出10度を誇るポイントガード、ジェームズ・ハーデンの姿はなかった。バスケットボール運営部代表のダリル・モーリーは「ジェームズ・ハーデンと話したい」と切り出し、こう話していた。

「彼は今日ここにはいない。トレード先を模索し続けているんだ。我々は彼の代理人とともに、シクサーズにとってベストな方法で解決しようとしている」

 ハーデンは今夏にチーム側とトレード先を模索する方向で動いていたものの、結局7月上旬から3カ月が経過した今もなお、取引先は見つかっていない。シクサーズは昨シーズンに平均21.0得点6.1リバウンド1.2スティールにリーグベストの10.7アシストを残した34歳のベテランガード不在でキャンプを迎えることとなった。

 昨シーズン。シクサーズはイースタン・カンファレンスならびにリーグ3位の54勝28敗を残した。ハーデンがこのチームへ今シーズン合流するかは微妙で、このまま不在となれば戦力ダウンとなる。

 一方、イースト2位の57勝25敗を残したボストン・セルティックスはオフにクリスタプス・ポルジンギス、ドリュー・ホリデーを獲得し、同1位の58勝24敗を記録したミルウォーキー・バックスはデイミアン・リラードというオールスターガードを加えて戦力増強に成功。

 先日、ソーシャルメディアで「このオフシーズンは面白かった」と投稿していたエンビードは、ライバルチームの戦力アップにも動じず、「あの2チームが俺たちを超えたと、いったい誰が言ったんだ?」と反応。さらにこうも口にしていた。

「俺はどのチームにいようと、いつだってチャンスがあるんだと信じている。必要なのはほんのちょっとした運なのさ。それと健康体になって、それを保つこと。あとはチームとして、一丸になって戦っていくこと」

 シクサーズは今夏にケリー・ウーブレイJr.という即戦力のウイングプレーヤーもロスターへ加えており、長丁場を戦い抜くことが可能な戦力を有していると言っていい。

 ただ、エンビードとシクサーズが目指すゴールはリーグ制覇なだけに、せめて今月27日のレギュラーシーズン開幕までに“ハーデンの去就問題”を解決して臨みたいところだろう。