MLBレギュラーシーズンのア・リーグ全日程が終了し、エンゼルスの大谷翔平投手が、シーズン44本塁打でア・リーグの本塁打王に輝いた。MLBで日本人、さらにはアジア人が本塁打王に輝くのは史上初の快挙。右肘靭帯損傷、さらに右脇腹の張りもあり、シ…

 MLBレギュラーシーズンのア・リーグ全日程が終了し、エンゼルスの大谷翔平投手が、シーズン44本塁打でア・リーグの本塁打王に輝いた。MLBで日本人、さらにはアジア人が本塁打王に輝くのは史上初の快挙。右肘靭帯損傷、さらに右脇腹の張りもあり、シーズン最終盤の残り約1カ月も戦線を離脱する中、2位以下に大きく差をつけていたものを守り切る形で、大きなタイトルを手に入れた。

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 パワー溢れる強打者が揃うMLBにおいて、ついに大谷が本塁打王に輝いた。2021年シーズンは投打二刀流として活躍、今季を上回る46本塁打を放ちシーズンMVPに輝いたものの、本塁打王のタイトルは取れなかった。今季は春先から量産すると得意の6月に月間15本と大爆発。翌7月も9本放ち、一時はシーズン60本を超えるほどのハイペースで打ちまくった。

 ただ8月以降は開幕から二刀流でフル回転していた疲れが見え始め、8月は月間打率.316を残したものの、相手チームからの警戒もあり5本塁打に留まると、8月23日(日本時間24日)のレッズ戦で登板した際、右肘靭帯の損傷が判明し緊急降板。その試合で放った44号が、今季ラストの一本となった。その後は打者に専念し出場を続けたが、9月4日(同5日)に試合前の打撃練習で右脇腹に張りを感じて急遽欠場すると、その後も試合出場の可能性を模索したが16日(同17日)に残り試合の全休を発表、19日(同20日)には右肘靭帯の手術を行ったと発表した。本塁打王争いはホワイトソックスのロバートJr.やヤンキースのジャッジが猛追してきたものの差を詰め切ることはできず、大谷が初の本塁打王に輝いた。

 大谷の今季の最終打撃成績は135試合で497打数151安打95打点、44本塁打を放ち打率は自身初の3割超えとなる.304。足でも盗塁を20個決めた。ア・リーグの打撃各部門で上位にランクインし、本塁打は1位、打率は4位、OPSも1位(1.066)、長打率1位(.654)。また投手としても10勝5敗、防御率3.14の好成績を収め、2度目のシーズンMVPは間違いないと言われている。

 前日、右肘手術の後としては初めてグラウンドに姿を見せ、多くのファンから喝采を浴びた大谷は、既に来季は打者としての復活の準備を進めている。開幕に間に合えば、次に目指すのは自身初のシーズン50本塁打の大台と、打撃三冠の独占だ。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)
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