10月3日、川崎フロンターレはACLのグループステージ第2節として蔚山現代と対戦する。川崎がこれまで何度も悔しい思いを…
10月3日、川崎フロンターレはACLのグループステージ第2節として蔚山現代と対戦する。川崎がこれまで何度も悔しい思いをしてきた相手を等々力競技場に迎える。
この試合を「楽しみです」と語るのがDF大南拓磨だ。大南は第1節のJDT戦で初めてACLに出場すると、最終ラインで獅子奮迅の活躍を見せて、完封勝利に貢献するとともにMVPにも選ばれた。今季から川崎に所属してチームに順応を見せてきている中でのうれしい出来事となった。
蔚山戦に出場すれば、アジアの舞台はこれが2度目。そして、日本国内で戦う初めてのACLとなる。
「緊張感はありますけど、楽しみの方が大きくて。国際大会でふだんはやれないような相手と試合できるので、そういう経験ってめったにできない。それをできることはすごい嬉しいし、自分にとってはすごいプラスなので楽しみですね」
こうした国際大会では、事前に情報を仕入れているとはいえ、初めて体をぶつけて戦う機会が多くなる。映像とピッチ上とのギャップに戸惑う場合もあるが、それに対しての質問をすると、大南からは頼もしい答えが返ってきた。
「Jリーグでも強烈なFWはいますし、そういう人たちとやってきてるっていう自信も個人的にはあるので、(JDT戦では)そこに対してそんなにギャップはなかったですけど、やっぱりああいうアウェイの独特の雰囲気を経験できたのはよかったです」
■「常に自分に矢印を向けて」
連戦でも常に最終ラインでピッチに立ち続けた大南は、直近のアルビレックス新潟戦では久々の“休み”となった。「個人的には昨日(新潟戦)も試合出れる状況だったし、コンディション的にも悪くない」中で、「昨日仕上げてないんで、(蔚山戦に向けて)体的にはいい状態に持ってかないといけないっていうメッセージだと思って調整してる」と意気込む。
その試合でチームは連勝を途切れさせてしまったが、「大会も変わるので、しっかりチーム全体として切り替えて、今までやってきたことがゼロになるわけじゃないので、それを見つめ直してやっていけば、また結果はついてくると思う。そんなに気負うことはないと思います」と力強く答えた。
その新潟戦の先発メンバーが発表されると、SNS上では大南がいないことに対する声が見られた。他に出る選手へ向けられたものではなく、純粋に大南の存在感が増していることを感じさせるものが多かった。
そうしたコメントを見た時に思い出したのが、JDT戦後に大南が話した以下の言葉だった。
「ジェジがいなかったりとか、彰悟さんがいなかったりとかってところで比べられてしまうので、それに負けないくらい自分の力をつけたい」
そう成長を誓っていた大南に、新潟戦でメンバー外になったことで似たようなことが起きたことを伝えると、「やっぱり試合に出させてもらってるんで、そういう期待は感じてます」としながらも、次のように冷静に続けた。
「周りと比較されても常に自分に矢印を向けてやっていくことがすごい大事だし、人とは違うので。個人的にはそういう声は大事にしてますけど、常に自分に矢印を向けてやっていきたい」
成長を続けながらも増し続ける存在感。蔚山戦では「あんたが大賞」を受賞することができるか。JDT戦のような堅守を披露し、チームにアジア2連勝をもたらしてみせる。
(取材・文/中地拓也)