9月26日、川崎フロンターレはアルビレックス新潟戦(29日/等々力競技場)に向けて練習を行った。フルメニューを消化した…
9月26日、川崎フロンターレはアルビレックス新潟戦(29日/等々力競技場)に向けて練習を行った。フルメニューを消化したFW小林悠は、ピッチ上で鬼木達監督と立ち話をする場面があった。その直後、小林が取材に応じた。
小林にとっては悔しい思いが募るタイミングでもある。チームは直近の公式戦3試合すべてで勝利を手にした。FC東京との多摩川クラシコ、マレーシアでのACLジョホール戦、そして、国立競技場で行われた湘南ベルマーレ戦だ。
国境を越えてのハードな日程となったが、小林に出場機会はなかった、FC東京戦ではメンバー外となり、続く2試合ではベンチ入りしたものの出場機会がないまま試合終了のホイッスルを聞いた。今季の得点数はまだ「2」だが、5月3日の京都戦では劇的な決勝弾を叩き込んでチームを勝利に導くなど、勝負強さに衰えはない。それだけに、ベンチで募るのは悔しい思いだ。
報道陣に対し、「いや悔しいですよ。もちろん悔しいです」と口を開いた背番号11が、「鬼さんと今話しましたけども」と、指揮官との話した内容の一部を明かした。これは、引き上げようとする小林に鬼木監督が「どうだ?」と話しかけたことで会話が始まったものだという。
■「短い時間でも点を取る」
小林は、「負けてるときだったり引き分けの点が欲しい場面など、残り10分とかでも作るモチベーションというかメンタルの部分ってのは絶対に他の選手とは違う」と指揮官に説明。そして、「ゴールが欲しいときに自分を使ってほしいって気持ちはすごいある」と続けた。
「もちろん前回(の湘南戦)はリードしていて、パワーが前線で必要だったので出れないのは仕方ないかなってのありましたけど、やっぱりチームを勝たせるためのゴールっていうときに、自分が出れないのはふだんからのアピールが足りないなと思いますし、そこはやっぱりもっともっとやらなきゃいけない」
鬼木監督が起用をためらった意図も聞いたようで、そこについて、小林自身も説明をしたという。そのうえで、「自分を信じて使ってもらえないってのは悔しいですし、でもそこは自分の力不足なので自分としっかり向き合って、やるしかない」と自らを奮い立たせた。
「短い時間でも点を取るっていうところが自分の良さだと思う。限られた時間でどれだけ集中力だったりパワーを持っていけるかに自分の経験が生きる。もちろん若い選手みたいにたくさん動き回ることは年齢的にも難しくなってきてますけど、気持ちの作り方では差をつけられる」
■「3-5-2は大歓迎」
その小林に、追い風も吹いている。「正直、今の4-3-3だと真ん中に大きい強い選手がいた方がいいなって思ってました」と話すように、レアンドロ・ダミアンやバフェティンビ・ゴミスといった選手のほうが3トップの中央での選択としては分がある。
しかし、「3-5-2の2トップになったときには自分の良さがかなり生きてくると思う。3-5-2は大歓迎というか、自分としてはありがたいフォーメーション」と感じている。
酷暑に苛まれた日本列島もやや涼しくなってきたが、また、暑さが戻って来る。夏男と呼ばれる小林のために季節が戻ってきたように思えたが、「いや、実は秋が好きなんです(笑)」と明かす。そこで、“秋男”としてゴールを期待していいか尋ねると、「秋男って言葉はあるんですか(笑)?」としたうえで、「とりあえず、毎回ゴールを決められるように頑張りたい」と言葉を残しファンサービスへと向かったのだった。
年齢とともに、“夏男”を“秋男”と改めるようなゴール量産を見せることができるか。小林の爆発に期待がかかる。
(取材・文/中地拓也)