第19回アジア競技大会 <卓球競技 9月22日~10月2日/中国・杭州> 9月26日、女子団体決勝で日本(世界ランク2位)が中国(同1位)にマッチカウント0-3で敗れ、2大会ぶりの準優勝となった。1966年バンコク大会以来、57年ぶりの金メ…

第19回アジア競技大会 <卓球競技 9月22日~10月2日/中国・杭州> 9月26日、女子団体決勝で日本(世界ランク2位)が中国(同1位)にマッチカウント0-3で敗れ、2大会ぶりの準優勝となった。

1966年バンコク大会以来、57年ぶりの金メダルを目指す日本。そこに立ちはだかるのが、大会4連覇中の開催国、中国だ。大アウェーの地で歴史的偉業に挑む。

第1試合はエース対決、全日本3冠の早田ひな(日本生命/世界ランク9位)と世界王者の孫穎莎(同1位)が対戦。過去0勝9敗の相手に、第1ゲームはアップサーブからの3球目攻撃を浴びて6-11で先制を許す。

2ゲーム目は早田がバック側を狙い8-6までリードも、孫が対応し10-12と逆転で奪われるが、第3ゲームは打点の早いカウンターに加え、要所でフォアを突いて11-8で取り返す。

次の第4ゲームもカウンター攻勢で早田が4-1までリードするが、フォア側に強打を集められ逆転。5-9から早田が攻めて9-9に追いつくも、孫の両ハンドを食らい9-11で失って敗れた。

第2試合は平野美宇(木下グループ/同16位)と東京五輪2冠の陳夢(同2位)との一戦。平野は勝負どころでフォア側を突き10-8とするが、長いラリー戦で崩れない陳夢に4連続失点し10-12で先制される。

第2ゲームは平野が多彩なサーブで陳夢のレシーブを乱して8-3とリードし、鉄壁のラリー力で迫る陳夢を振り切って11-8で取り返す。陳夢の高速ロングサーブにも対応し、ストレート攻撃も決まった平野は、次も11-7で奪う。

4ゲーム目も平野は3-6から6-6に追いつくが、ラリー戦で先に仕掛けてきた陳夢に対応できず8-11で落とす。最終ゲームは陳夢の懐に泥臭くボールをねじ込み4-3とリードも、カウンター連発で突き放され、5-11で落として敗北した。

あとがない第3試合は、15歳の張本美和(木下アカデミー/同17位)が2021年世界卓球2冠の王曼昱(同3位)と対戦。張本は積極果敢にドライブで攻め、さらにアップダウンのロングサーブでエースを取って11-6で先制する。

だが第2ゲームは守備範囲が広く、中陣からもパワードライブで返球してくる王のペース。4-11で落とし、3ゲーム目もミドルへの深いツッツキやサイドスピン性ショートなど、176cmの長身から小技も交える王に7-11で奪われる。

第4ゲームは張本がサーブレシーブからより積極性を見せる。さらにYGサーブからの3球目を続けざまにたたき込み10-6とするが、王に一歩下がっての強烈ドライブで盛り返され、11-13で奪われて、敗北した。

3試合ともに中国からゲームを奪う善戦も、敗れた日本。伊藤美誠(スターツ)を欠く布陣ながら、2014年仁川大会以来の銀メダルを獲得した。層の厚さを見せ、15歳張本も大きな経験を積んだ大会となった。

<アジア競技大会 女子団体決勝>

日本 0-3 中国
※5試合制(3戦先勝)

<第1試合>
早田ひな 1-3 孫穎莎
6-11/10-12/11-8/9-11

<第2試合>
平野美宇 2-3 陳夢
10-12/11-8/11-7/8-11/5-11

<第3試合>
張本美和 1-3 王曼昱
11-6/4-11/7-11/11-13

<第4試合>
早田ひな - 陳夢

<第5試合>
平野美宇 - 孫穎莎

【大会名称】第19回アジア競技大会
【卓球競技 開催期間】2023年9月22日(金)~10月2日(月)
【会場】中国・杭州
【出場種目】
■男子団体(5名)
張本智和、吉村真晴、戸上隼輔、及川瑞基、松下大星

■女子団体(5名)
早田ひな、平野美宇、木原美悠、長﨑美柚、張本美和

■男子シングルス(2名)
張本智和、吉村真晴

■女子シングルス(2名)
早田ひな、平野美宇

■男子ダブルス(2組)
吉村真晴/戸上隼輔、及川瑞基/松下大星

■女子ダブルス(2組)
平野美宇/長﨑美柚、木原美悠/張本美和

■混合ダブルス(2組)
張本智和/早田ひな、戸上隼輔/木原美悠