【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】 ◆血統で振り返る神戸新聞杯 【Pick Up】サトノグランツ:1着  馬群を割って伸びたサトノグランツがサヴォーナをアタマ差とらえました。これで重賞2勝目。  父サトノダイヤモ…

【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆血統で振り返る神戸新聞杯

【Pick Up】サトノグランツ:1着

 馬群を割って伸びたサトノグランツがサヴォーナをアタマ差とらえました。これで重賞2勝目。

 父サトノダイヤモンドは現役時代に有馬記念と菊花賞を含めて重賞を6勝しました。2016年の神戸新聞杯を勝っているので親仔二代制覇となります。産駒はやや晩成傾向がうかがえます。2歳戦からどんどん勝ち上がるスピードタイプに比べると地味に映るのですが、スタミナと底力を競うレースでは侮れません。初年度産駒は3歳の1月から6月まで月平均2.1勝のペースで勝っていたのですが、7月は4勝、8月は9勝と、一気に勝ち星を増やしました。3歳夏以降に良さが出てくる血統といえるでしょう。この時期に上昇してくるサトノダイヤモンド産駒は要注意です。

 ダイアナブライト(クイーン賞)、ワーケア(弥生賞ディープインパクト記念2着)、ダノングレース(福島牝馬S3着)をきょうだいに持つ良血。距離が延びても問題なく、大レース向きの底力に恵まれています。菊花賞が行われる京都コースは京都新聞杯を勝った舞台なので歓迎です。

◆血統で振り返るオールカマー

【Pick Up】ガイアフォース:5着

 3番手を追走したものの、直線で伸び負けて5着に敗れました。

 3〜4コーナーの中間で前を走るハヤヤッコが外に張り出し、ガイアフォースはそれに触れて弾かれた拍子に逆手前になってしまいました。直線に入ってから替えるべき手前が早めに替わってしまったロスは痛く、これが伸び負けにつながりました。

 キタサンブラック産駒は東京コースの成績が良好で、とくに芝2000mでは連対率36.0%(25戦9連対)と抜群の成績。もし次走が天皇賞(秋)なら、イクイノックス、ドウデュース、プログノーシスといった超強力メンバーを相手にすることになり、人気はかなり落ちるはずです。それだけに馬券的妙味は大きいでしょう。