<大相撲九月場所>◇十四日目◇23日◇東京・両国国技館 前頭十五枚目・熱海富士(伊勢ヶ濱)が、前頭二枚目・阿炎(錣山)を寄り切りで下した一番では、阿炎が立ち合いで変化するも、熱海富士が土俵際で踏みとどまる場面があった。解説を務めた元横綱・若…

<大相撲九月場所>◇十四日目◇23日◇東京・両国国技館

 前頭十五枚目・熱海富士(伊勢ヶ濱)が、前頭二枚目・阿炎(錣山)を寄り切りで下した一番では、阿炎が立ち合いで変化するも、熱海富士が土俵際で踏みとどまる場面があった。解説を務めた元横綱・若乃花の花田虎上氏は「(取組前に)立ち合い変化したらついてくるって言った。俺が読めるんだから、熱海富士はもっと読めるよ」と指摘した。

【映像】立ち合い“変化”を読まれる阿炎

 初顔合わせとなった阿炎と熱海富士。取組前に、花田氏は「(阿炎が)変化しても、熱海富士はついてくると思うので、やるんだったら、諸手つきで熱海富士の目線を邪魔するとかね。でもついてくると思うけれど……」とコメントしていた。

 時間いっぱいとなり、1度目の立ち合いは熱海富士がつっかけてしまい不成立。2度目の立ち合いは成立となり、阿炎は左に変化。熱海富士は土俵際で踏みとどまり、右四つに組み止めて力強く寄り切った。

 まさに、花田氏の指摘の通りとなった。「立ち合い変化したらついてくるって言ったじゃん。俺が読めるんだから、熱海富士はもっと読んでるよ」と指摘しつつ、「まわしを取ったら、熱海富士の方が強いから何にもできないですよ」と分析した。

 一方で、花田氏は阿炎の気持ちも理解できるようで、「阿炎の気持ちもわかる。負けられないし、絶対に勝ちたいと思っちゃうんですよね」と話しつつ「怖いから逃げちゃうんですよ。でも、逃げない方がいいんです。逃げるんだったら、勝たないとダメだから」と続けた。

 この解説を受け、ABEMAのコメント欄には「阿炎の悪口は許さんぞ」という声が届いていたが、実況を務めた清野茂樹アナウンサーはこれをあえてピックアップつつ「一言も言ってません」と全否定。花田氏も「言ってないですよ。本人(阿炎)ともよく喋るもん。行動がわかるから言ってるんですよ」と“愛ある指摘”であることを伝えていた。
(ABEMA/大相撲チャンネル)